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Japan IT Week基調講演でソラコムが訴えた
「IoTテクノロジーの民主化」

2015年に創業し2017年にKDDIグループ参画した株式会社ソラコム
IoTサービス向けのSIMカードをはじめとしたプラットフォーム提供し、2017年からは海外でも利用可能グローバルSIMの提供開始しました。これまで10,000社以上への導入実績を誇るソラコム多数アワード受賞しており、日本代表するスタートアップ企業として注目を集めています。
今回は2019年4月10日に開催されたJapan IT Weekでの基調講演内容から、これまでに導入したIoTの事例今後展望についてご紹介します。


ソラコムIoTプラットフォームの最新導入事例

ソラコムのIoTプラットフォームは、動態管理や遠隔監視、QRコード決済など、さまざまな分野においての導入事例がありますが、なかでも急速にニーズが高まってきているのがコンシューマー向けの導入事例です。

代表的なのがウォーターサーバーの自動注文です。通常、ウォーターサーバーは月に数回、自動的にミネラルウォーターが届くビジネスモデルを採用しています。しかし、夏休みなどで帰省し自宅にいない期間がある場合、通常よりも消費スピードが落ちてしまい、その間も水が届いてしまうため解約の要因となってしまうケースがありました。しかし、IoTプラットフォームを活用することによって水がなくなったら自動的に注文される効率のよいオーダーシステムを実現することに成功。また、「明太子」の消費量を把握するために専用機器を搭載し、なくなる前に自動でオーダーされるというユニークなシステムを提供している企業もあります。

この他にも、家庭用蓄電池にIoTを搭載し充電量と放電量の最適化を行う事例、花粉飛散量の計測、コミュニケーションロボットの通信など、あらゆる分野においてソラコムのIoTプラットフォームが活躍しています。


ソラコムのIoTプラットフォームを支えるSIMとデータ管理サービス

ソラコムが提供するIoTプラットフォームの裏には、世界で利用できる「グローバルSIM」の存在が大きな役割を果たしています。基本的なプラットフォーム機能に加えて130カ国以上の国と地域で利用でき、チップ埋め込み型の低トラフィック向けSIMのため、IoTシステムの構築時には使い勝手がよいことが特徴。デバイスへSIMカードを埋め込むことにより、振動や衝撃に強いというメリットも大きいため、現在ではコンシューマー向けIoTプロダクトの多くがグローバルSIMを採用しています。

また、IoTにおいて重要なのはデータを取得するための方法だけではなく、取得した後のデータの活用方法も大きなポイント。そこで、ソラコムでは「SORACOM Beam」、「SORACOM Funnel」、そして「SORACOM Harvest」というサービスを展開しています。

まず、SORACOM BeamはIoTデバイスによって取得したデータをユーザー側のサーバーへ転送する仕組みのサービスです。しかしこの場合、ユーザー側でのサーバー開発などの手間がかかるだけではなく、データをアップロードする際のセキュリティ確保も大きな課題でした。

そこで、次に登場したのがSORACOM Funnelです。これは取得したデータをクラウドサービスと連携し、直接データをクラウドへアップロードするというもの。ユーザー側のサーバー開発の手間もなく、より安全なデータのアップロードが可能です。しかし、クラウドへ取得したデータをアップロードしたとしても、結局はクラウド側の開発も必要になってしまいます。そこで、もっと手軽にデータを可視化するために生まれたのが「SORACOM Harvest」というサービスです。

SORACOM HarvestはIoTモジュールによって取得したデータを収集し、「SORACOM Lagoon」と呼ばれるダッシュボード作成を行うツール。ゼロからIoTシステムの構築を検討しているユーザーに最適なシステムといえるでしょう。SORACOM Lagoonは1ユーザーのみ利用可能な無料の「Freeプラン」、3ユーザーまでの「Makerプラン」、そして高度な権限管理も有し10ユーザーまで利用可能な「Proプラン」の3つのプランが提供されています。

システム構築が簡単なSORACOM Lagoonは2018年7月にリリースされたばかりですが、すでに製造・工事現場など多くの企業への導入実績があります。


信頼性の高いIoTプラットフォームを広く普及させるために

IoTが広く世の中に普及してくるためには、スモールスタートが切れるように導入のハードルを極限まで下げなければなりません。そこで登場したのが、「SORACOM LTE-M Button powered by AWS」というプロダクト。ハードウェア、通信、クラウドが一体となったこの製品は、その名の通りボタンが1個ついただけのシンプルなハードウェア。自由にプログラムが可能で、スマホの通知や呼び出し、家電の制御、勤怠管理など、さまざまな用途に応用が可能です。さらに、今回新たにエンタープライズ用途向けのLTE-M Buttonが1台から購入可能となることも発表されました。

LTE-M Buttonを応用すると、「Amazon Dash Button」のようにワンプッシュでオーダー可能なシステムを独自に開発することも可能になります。お年寄りなどインターネットに強くないユーザーであっても、物理ボタンを押すだけで日用品をオーダーできる自社独自のシステムを構築することもできるでしょう。

また、LTE-M Buttonの新タイプとして「SORACOM LTE-M Button Plus」も新たに発表。これは接点入力センサーを搭載したLTE-M Buttonで、既存の設備をIoT化する際に役立ちます。たとえばドアや扉の開閉部分に設置することで、店舗への入店数を把握することも可能になるでしょう。さまざまなビルで検証が始まっているトイレの混雑状況を把握するためのシステムにも簡単に応用できそうです。

このように、今回の基調講演の目玉であるLTE-M Buttonの発表は、今後のIoTプラットフォームの広がりを予感させるものでした。


ソラコムが目指すのはIoTテクノロジーの民主化

IoTが広く世の中に普及するためには、一社単独で独占するのではなく、多くのユーザーが共有できる「IoTテクノロジーの民主化」を実現することが理想です。そのためには、誰もが簡単にIoTのテクノロジーを活用できる仕組み作りが必要で、ソラコムの提供するIoTプラットフォームはまさにそのような社会に貢献するプロダクトといえます。

間もなく到来するIoT社会に向けてソラコムは今後も進化を遂げ、日本国内におけるIoTの成長を支える企業に成長していくものと考えられます。

(文:西村広光)