IT戦略部長 郡司 貴志 様 (左)
中四国支社 IFM部長 兼 営業担当部長 竹田 泰信 様 (中央)
中四国支社 IFMエキスパート 兼 営業担当課長 千田 慎二 様 (右)
負担だった検針を遠隔監視で安全性も向上。さらなるきめ細やかな管理を目指す
半導体工場の動力設備の維持・管理にIoTを導入
業務効率と管理品質の向上を実現
企業の生産活動に必要な土地・建物・設備を統合的にマネジメントしているNECファシリティーズ株式会社 様。さまざまなお客さまの生産拠点における各種設備の構築・管理・運用・メンテナンス業務を受託し、安定稼働からコスト削減、各種法的対応まで、生産活動を幅広く支えている。
こうした中、同社が動力設備の維持・管理を受託している世界最先端の半導体製造工場において、「KDDI IoTクラウド Standard」を活用した電力使用量の遠隔監視システムを導入。さらに、配電盤内の気温・湿度・騒音・照度・気圧のデータも取得できるようにし、業務効率化と管理品質の高度化を実現した。
毎月900箇所の電気メーターを目視で検針
従業員の大きな負担に
お客さまの広大な半導体製造工場内には、各部門の電気使用量を詳細に把握するため、900箇所に電気メーターが設置されている。そのため、毎月1回、従業員がすべてのメーターを巡回して目視で検針しなくてはならず、大きな負担になっていた。また、メーターの読み間違いや、数値の入力ミスのほか、毎月同じ日時に検針ができないなど、電力使用量を正確に把握できない課題があった。
さらに、電気使用量の遠隔監視システムを自社で構築しようとすると、配線工事やサーバーの立ち上げ・メンテナンス・データのバックアップなどに多大な手間とコストが必要になった。
IoTの豊富な知見
課題解決のためのスピーディーな業務姿勢
課題解決へ向けて同社が選択したのは、IoTによる電力使用量の遠隔監視システムの構築だ。そのパートナーとしてKDDIを選んだ理由について郡司 様は「IoTの豊富な知見がある上、課題を解決するためのアイデアをどんどん提案してくれるスピーディーな業務姿勢が決め手でした」と語る。クラウド化によりサーバーを自社構築する必要がなく、電気メーターからのデータ取得も「au 4G LTE」で直接au網へ送信することで、場内の配線工事も不要。短期間かつ低コストでシステムを構築できた。
サービス品質の向上はお客さまにもメリット
導入を拡大して、より高い管理品質を
遠隔監視システムの導入により、検針作業の負担が大幅に軽減された。また、高所や騒音の激しい場所に設置されているメーターの計測を自動化することで、業務の安全性も向上した。
竹田 様は「従業員を単純作業から解放し、設備更新の企画など、本来業務に集中させることができるようになりました。業務効率が向上し、サービス品質が上がることは、我々にもお客さまにも大きなメリットになります」と語る。
リアルタイムに電気使用量が反映されることで、省エネ対策の効果をすぐに確認できるほか、電力の異常値から設備機器の故障予兆検知ができる環境も整った。千田 様は「現在は一部の電気メーターだけですが、全数へ拡大するとともに、将来的には設備機器ごとの電気使用量も個別に把握できるようにし、稼働実態に合わせたきめ細かな管理を行いたい」とさらなるチャレンジに意欲を燃やす。
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