2022年2月25日、KDDIはオンラインセミナー「KDDI SOLUTION DAY 2022」を開催。
「新時代のいま、ビジネスを加速させるとき」をテーマに全17講演で構成されたセミナーは「DX人財の育成」「働き方改革」「5G」「データ分析」などあらゆる分野にまつわるDXを究明。
社内外の識者によって、最先端の知見がセミナー参加者に共有された。本記事ではその一部を紹介する。
KDDI 株式会社 経営戦略本部 経営企画部 企画2グループリーダー 木村 理恵子は、Breakout Session A-1にて企業内大学「KDDI DX University」を解説。
「KDDI DX University」は社員向けに開かれた「DXコア人財」育成プログラムで、2021年1月より四期目を迎えている。
制度を立ち上げた背景について、木村は「大きく変容する社会のニーズに応えるためには、DXを担っていく“人財”が今まで以上に必要になる」と話す。
「KDDI DX University」はDXに求められる“人財”を5つの専門領域に分類。それぞれの領域に必要とされる24項目のスキルが設定され、受講者はその習得に向けて段階的に研修に臨む。
木村 理恵子
研修の運営にあたっては、IoTソリューションを提供するARISE analyticsと、DXに特化した人材育成研修を手がけるディジタルグロースアカデミアが参画。木村は他社とのDX人財の活躍事例を具体的な施策内容とともに紹介し、最後には「パートナーとともに、KDDI グループ外のお客さま向けにも質の高いプログラムを提供していきたい」と展望を語った。
Breakout Session C-1では、KDDI株式会社 技術統括本部 モバイル技術本部 次世代ネットワーク開発部長の渡里 雅史が「“KDDIの5G”だから実現できるDXとは」と題して講演を行った。
焦点を置いたのは、「5G SA (Stand Alone)」とそれらに付随するサービスについてである。「SA」とは5G専用のコア設備を利用することで、新たな価値提供を可能にする技術。
これまで、4G基地局と連動させた運用が主流であったが、「SA」によって5G本来の機能が充分に発揮できるとされている。
また、「SA」によって生み出されたネットワークを活用した技術が「ネットワークスライシング」である。これにより5Gネットワークを仮想的に分割して、サービス要件に応じたカスタマイズをすることが可能になる。すでに商用利用がはじまっており、両技術を駆使してサイバーエージェント様の音楽番組の一部がライブ配信されている。
渡里 雅史
渡里は「5G SAとネットワークスライジングによって、さまざまな産業でDXが加速する」と説明。
そのなかから「建設工事」や「メディア」といった代表的な8つの産業分野を挙げた。また事例をもとに、それぞれの分野で構築されているネットワークアーキテクチャを紹介し、KDDIが掲げる次世代ビジョン「KDDI Accelerate 5.0」の可能性を強調した。
Breakout Session D-1では「KDDIの社内DXへの取り組みとこれからの働き方」をテーマとし、KDDIが実践している働き方改革を紹介。スピーカーは、KDDI株式会社 ソリューション事業本部 ソリューション推進本部 ソリューション企画部 企画グループリーダー 藤原 雄二が務めた。
藤原 雄二
冒頭、藤原は新型コロナウイルス感染拡大におけるテレワークシフトにともない「社員一人一人や組織が自律的に生産性を高める新しい働き方が求められている」と指摘。そのような潮流を踏まえ、KDDIが2020年7月から推進している「KDDI 新働き方宣言」を解説。DXにより「オフィス」「IT」「制度」の分野を整備し、従業員のエンゲージメントや企業競争力の向上に取り組んでいることを紹介した。例えば、2020年から2021年にかけてオフィスの集約・最適化を進め、ゼロトラストモデルに即したセキュアPCを全社支給。テレワーク関連の規定や制度も改定された。
藤原は「DXを導入してからが“はじまり”」とした上で、定着化・利用促進に向けた取り組みについても言及。さらに、社員がパフォーマンスを発揮するために導入している「HRデータ分析基盤」を取り上げて、現場から吸い上げた「働き方データ」の有用性を示した。
藤原は「DXを導入してからが“はじまり”」とした上で、定着化・利用促進に向けた取り組みについても言及。
さらに、社員がパフォーマンスを発揮するために導入している「HRデータ分析基盤」を取り上げて、現場から吸い上げた「働き方データ」の有用性を示した。