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ブロックチェーンとは?
仮想通貨 (ビットコイン) の活用だけではない
仮革新的技術ブロックチェーンを
簡単にわかりやすく解説

次世代社会基盤となりうる可能性を秘めた技術ブロックチェーン」。
デジタル時代革新的技術ともいわれており、今や仮想通貨にとどまらず、金融分野からそのほかの分野にも実用化に向けて実証実験の動きが加速しようとしています。
本記事では、ブロックチェーン定義仕組み、利点などについて紹介するとともに、ブロックチェーン技術関連した取り組み内容利用用途)を具体例として解説します。


ブロックチェーンの基本的な仕組みや特徴

ブロックチェーンとは、なんらかの取引データ (※1) を箱「ブロック」ごとに時系列記録し、インターネットにつながったP2P(Peer to Peer:ピア・トゥー・ピアネットワーク参加者同士取引履歴共有し、改ざん耐性を持つ生成された箱(ブロック同士を鎖(チェーン)のようにつないで蓄積する仕組みを指します。ブロックチェーンは「分散型台帳」とも言われます。
いままでのネットワークは、中央集権型一元管理されたものが主流ですが、ブロックチェーンでは相互管理する分散型となっています。

またブロックチェーン技術には、さまざまな暗号アルゴリズム活用しているため、改ざんされにくいデータ構造を有しています。これらの仕組みや技術管理方法により、高いセキュリティー担保でき、データ耐改ざん性・透明性実現できるとされています。さらに今後拡張の幅が広がることにより、単に送金システムだけでなく、さまざまな経済活動プラットフォームとなる可能性を秘めています。

  • (※1):取引データとは、文字通り、ある特定取引に関する情報の固まりのことです。ビットコイン・ブロックチェーン場合取引データには、送金額などの取引情報が含まれています。ブロックは10分間に1回の頻度生成され、この間の取引データブロック格納されています。またブロックの中にはその他にも、一つ前のブロック情報暗号化したハッシュ値、新しいブロックハッシュ値を調整するためのナンス値が含まれています。

ブロックチェーンとビットコインの違い

ビットコインブロックチェーンはまとめて議論されることが多いからか「ブロックチェーン仮想通貨暗号資産)」と認識している方も少なくありませんが、ビットコインは、世界初仮想通貨暗号資産)です。
ビットコインは、サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)と名乗人物が2008年に発表した論文通貨価値保証する外部機関がいなくても成立する金融システム)が誕生発端として知られており、ブロックチェーン技術を使っているサービスです。一方ブロックチェーンビットコインを支える中心的技術基盤として明確な違いがあります。

またブロックチェーン技術は、ビットコインのように金融サービス業界限定されるものではなく、流通を通じて商品販売している業界や、電気上下水道利用状況測定追跡する公共事業対象となり、住宅賃貸カー・シェアリング農場から食卓に至る食糧生産流通も、ブロックチェーンによる利用用途としての可能性を秘めています。

ブロックチェーンの種類

ブロックチェーン種類には、大きく分けてパブリックチェーンプライベートチェーンコンソーシアム共同事業体チェーンの3つがあります。パブリックチェーン参加者制限がなく許可必要としない(パーミッションレス)のに対して、プライベートチェーン特定ユーザーのみ参加することが許され、パーミッション必要とする点で大きく異なります。またコンソーシアムチェーンはこれらの中間的な立ち位置となります。それぞれどのような違いがあるのか、詳しく解説しましょう。

パブリックチェーン

パブリックチェーン特徴は、管理者存在せず、参加者制限がなく不特定多数ユーザー利用できる点です。また取引データが全て公開されており透明性が高い点も挙げられます。しかしながら単独ルールを変えることはできず、参加者一定数以上合意があった場合変更可能となるため、合意形成までに何カ月も時間を要することがあります。
パブリックチェーン典型的用途として挙げられるのが、ビットコインをはじめとした仮想通貨です。

プライベートチェーン

プライベートチェーン特徴は、単体管理者存在し、限定されたユーザーのみが利用できる点です。またパブリックチェーンに比べると透明性公共性がやや低く、中央集権的要素が含まれていますが、参加者が限られているため、取引承認スムーズです。
プライベートチェーン用途は、企業単体組織内、たとえば金融機関などにおいて取引記録する際に用いられます。

コンソーシアムチェーン

コンソーシアムチェーン特徴は、複数企業組織特定できる多数)の管理者存在し、限定されたユーザーのみが利用できる点です。パブリックチェーンプライベートチェーン中間位置するブロックチェーンとも言われており、パブリックチェーンより参加者が少ないため合意形成スピードは保ちながら、プライベートチェーンのように単独ルールを書き換えることができなくても、一定数以上合意形成必要となってくるため、ある程度透明性担保することができます。
さらにセキュリティに関しても単独企業運営に任せるわけではなく、複数企業がそれぞれセキュリティ対策を講じるため、3つの中では最もセキュアシステム構築することができます。

代表的な例についてはこのあとでご紹介します。


ブロックチェーンのメリットと課題

ブロックチェーン仕組みや特徴種類が分かったところで、ブロックチェーンメリット整理するとともに、今後課題問題点として考えられるポイントをあわせて紹介します。


ブロックチェーンのメリット

信頼性とセキュリティが担保される

パブリックチェーン場合データの改ざんや削除が極めて困難で、さらに取引実行したユーザー特定することもできないため、記録されたデータに関しては高い信頼性セキュリティ担保できるのが最大メリットといえます。

システムダウンへの耐性が高い

ブロックチェーン中央集権的仕組みとは異なり、複数ノードによって構成されるため、特定サーバーダウンして機能不全に陥る心配もなく、システム安定的維持可能です。何らかの理由によって特定ノードからデータ消失したとしても、その他のノードデータ保有しているため、取引データ消失する心配もありません。

運用コストが安価

中央集権的システムではサーバー一括して処理を行いますが、ブロックチェーン場合はそれぞれのノード分散して処理を行います。そのため、高額サーバー個別構築する必要がなく、導入コストおよび運用コスト節約につながります。

スマートコントラクトによる契約の効率化と改ざん防止

スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上で第三者を介さずに信用担保された取引データ自動処理できるという特徴があります。これによって当事者間で交わされる契約書締結など多くの作業不要になるため、事務コスト大幅削減できます。また暗号化分散管理によって契約内容の改ざんも防げるのです。証券不動産取引ローンのような契約複雑化しやすく第三者機関による審査照合必要領域において活用期待されています。


ブロックチェーンの課題

スケーラビリティ問題

取引増加に伴い承認遅延が生じる問題のことです。これはビットコインのような極めてユーザー数の多いパブリックチェーンで起こりやすい問題のひとつで、1つのブロック記録できる量が限られているために発生します。ビットコイン登場した直後ユーザー数が限られていましたが、仮想通貨注目が集まるようになりユーザー数と取引量爆発的増加しました。そのため処理速度低下し、決済送金をしてから完了するまでに遅延が生じるようになったのです。

51%攻撃

51%攻撃とは、特定個人またはグループブロックチェーン上の過半数を超える処理能力を持ち、不正取引実行するというものです。パブリックチェーンでは不特定多数ノード多数決取引内容承認を行っています。そのため、仮に誤った計算結果であったとしても、過半数を超えれば承認されてしまうという問題をはらんでいるのです。51%攻撃実際に起こると、たとえば仮想通貨決済妨害する、特定取引において二重決済されてしまうなど、さまざまなトラブル想定されます。

法的問題

運用実現するために、今の社会的仕組みを変更しなければ解決しない課題もあるため、国や政府を巻き込み法律を変える必要があり、そのための検討調整数年単位時間がかかる可能性が出てきます。重要データであればあるほど、厳しく制限することで部外者進入を防ぐのは安心につながる一方法律イノベーションの足を引っ張ってしまう点が懸念されています。


KDDIにおける ブロックチェーン技術の取り組み内容

ブロックチェーンといえば仮想通貨代表的活用事例として挙げられますが、その他でもブロックチェーンで何ができるのかを知るために、KDDIが取り組んでいる事例紹介します。

ブロックチェーン上に発行したデジタル通貨処理自動化する検証実施

KDDI、auフィナンシャルホールディングスウェブマネー(現auペイメント)、ディーカレットの4社は、2020年2月にブロックチェーン上に発行するデジタル通貨に関する共同検証実施しました。

近年ブロックチェーンでの取引親和性が高く、プログラム制御容易決済手段ニーズが高まっており、今回ディーカレット構築したブロックチェーンプラットフォームにおいて、ウェブマネー発行したデジタル通貨共同検証参加者配布し、参加者共同検証用用意したカフェデジタル通貨を用いて決済するという流れで行われました。また、カフェでの購入代金は、前日よりも気温が低い場合ホット飲料値段を下げるなど、スマートコントラクトによる自動割引有効性についてもあわせて検証されました。

今後も、プラットフォーム活用およびブロックチェーン活用したデジタル通貨普及に向け、さまざまな検討をしていきます。

KDDIグループブロックチェーン活用のP2P電力取引事業成立要因検証開始

KDDIグループエナリス、auフィナンシャルホールディングス、auペイメントディーカレットと2020年11月から2021年2月末にかけて、太陽光発電蓄電池などの余剰電力所有している個人法人に対して、別の需要家電力供給し、ブロックチェーン技術を用いて取引する仕組み(P2P電力取引プラットフォーム)を構築するとともに、電力業界デジタル通貨活用を進めるための社会実装に向けて共同実証事業開始しました。これは東京都実施する「令和2年度 次世代電力システムにおけるP2P電力取引プラットフォーム構築実証事業」の共同プロジェクト一環であり、東京都の呼びかけで始まった「スマート東京 (※1)」の実現に向けた取り組みでもあります。

本実証実験では、auペイメント環境価値トークンブロックチェーン技術利用して発行されたデジタル資産)を発行し、発行されたトークンエナリス企業配布します。企業プロシューマー生産消費者)から再生可能エネルギー譲渡してもらい、プロシューマーはその謝礼として環境価値トークンをau PAYで受け取ります。このような「ブロックチェーン上でデジタル通貨発行管理するプラットフォーム」の検証を通して、トークン活用課題やP2P電力取引における課題、そして企業に対して再生可能エネルギー供給するスキームについても検証を行っていきます。

  • (※2):企業事業使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指国際的イニシアティブ本記事ではRE100加盟企業を「RE100企業」と記載

企業間情報連携推進コンソーシアム「NEXCHAIN」への参画

KDDIは、お客さまおよび企業双方有益エコシステム実現オープンイノベーション加速目的とする企業コンソーシアム「NEXCHAIN」に参画しました。

この取り組みは日本政府提唱する「超スマート社会 (※3)」の実現策(Society 5.0 (※4))で、デジタル技術データ活用した、新たなユーザーメリット創出利便性向上目指しており、企業間情報連携し、異業種データ相互補完サービス連携実現する基盤整備一環として行われています。

NEXCHAINは、ブロックチェーン活用した独自情報連携制御技術採用し、お客様意思に基づく情報連携先制御実現。お客様同意のもと情報企業間連携し、利便性の高いサービスを受けられる仕組みを確立しています。

NEXCHAINではオフチェーン方式との併用により、GDPRの削除権(忘れられる権利)(※5) などや個人情報削除要請に備えています。

  • (※3):必要モノ・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会のさまざまなニーズにきめ細やかに対応でき、あらゆる人が質の高いサービスを受けられ、年齢性別地域言語といったさまざまな違いを乗り越え、活き活きと快適に暮らすことのできる社会
  • (※4):日本政府が掲げる新たな社会像であり、その実現に向けた取り組みのこと。AIやIoT、ロボットなどの革新的科学技術を用いて、社会のさまざまなデータ活用することで、経済発展社会課題解決両立し、人間中心の豊かな社会目指す。狩猟社会農耕社会工業社会情報社会に続く5番目の新たな社会として位置づけられている。
  • (※5):EUにおける個人データ保護規則に基づき、一定場合データ主体本人)が管理者に対して個人データ消去請求できることを明確にしている権利

まとめ

ビジネス業界で最も注目されているブロックチェーンは、今回紹介したように多くの業種企業においてさまざまな用途検討が行われ、実運用に向けて実証実験検証が始まっています。多くの伸びしろや利点がある一方でいくつかの課題があることも分かりました。
その課題解決する鍵となるのは、もしかするとKDDIでも取り組んでいるコンソーシアムチェーンなのかもしれません。コンソーシアム形成することにより、一社では到底解決できなかった難題を多くの企業を巻き込み一緒になって進めていけば、希望道筋が見えてきそうです。今後は、資産取引履歴管理不動産登記公共サービスなど、非金融分野にも活用できるかもしれない、そんな未来期待せずにはいられません。

みなさんもまずブロックチェーン基本的仕組みや利点理解したうえで、自社業務課題解決や新たなビジネスモデル構築に向けて検討してみてはいかがでしょうか。