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課題
重要な会議資料を上司に提出する際、内容の妥当性や論点の整理状況に不安を感じることもあり、心理的な負担となっていた
解決策
「上司AI」(以下、「A-BOSS」) による事前レビューで、想定される指摘や改善点を事前に確認できるようになり、提出前の不安を軽減
課題
多忙な上司とのレビュー時間を確保しづらく、確認や修正のやり取りが重なることでレビュー完了までに時間を要し、施策推進のボトルネックとなっていた
解決策
上司の判断軸を再現した「A-BOSS」で資料品質を向上。上司目線の改善ポイントを事前に反映させることで、レビューの手戻りを削減
課題
汎用AIでは、組織や会議ごとの判断基準を十分に反映した資料レビューが難しかった
解決策
上司のペルソナに加え、会議の目的や資料の前提条件を反映した「A-BOSS」を構築。実務に即した資料レビューを可能にすることで、上司のレビュー負荷も軽減
西日本旅客鉄道株式会社様 (以下、JR西日本) では、2023年から全社員が利用できる内製の生成AIチャットボットを展開していた。一方で、会議資料のレビューなど、業務や組織の特性を踏まえた支援には、より実務に即したAIの活用に取り組んでいたという。そこで注目したのが、KDDIの「A-BOSS」だ。上司の視点で資料を確認できる仕組みであれば、汎用的なチャットボットでは補いにくい論点整理や資料品質の向上に活用できると考えた。
導入にあたっては複数サービスを比較検討する中で、人物像を学習させるためには、多数の質問への回答や60~100時間の準備を必要とするケースもあった。しかし、多忙な上司に十分な時間を確保してもらうのは現実的ではない。「A-BOSS」は約1~1.5時間のヒアリングで導入できる手軽さに加え、上司が資料確認で重視する観点や判断基準を反映できる点が評価された。
システムマネジメント部 SaaS・AIソリューション 課長 小島様は、「仕事で重視する点や判断のプロセスを短時間で整理できたことに加え、アジャイルな開発体制での支援だったこともあり、打ち合わせで出した要望に対して翌週の打ち合わせには試作品が用意されており、具体的なイメージを持ちながら検討を進められたことも導入の大きな決め手になりました。また、当初の要件に含まれていなかった仕様追加をお願いした際も、私たちの期待を超える形で技術面のアドバイスをいただき、大変助かりました」と振り返る。
社内では毎週の運営会議に提出する資料を社内チャットへ事前投稿し、上司や関係者が確認する運用を行っていた。従来は資料投稿後に確認事項や追加の相談が発生し、担当者と関係者の間で複数回のやり取りが行われることもあった。
「A-BOSS」の導入後は、社内チャットへ投稿する前に「優れた点」「改善が必要な点」「承認に向けた評価」に加え、誤字脱字や部門戦略との整合性を確認できるようになった。社内での個別ヒアリングでは、資料作成からレビューまでの時間が一件当たり約30分削減できたという声も寄せられている。
SaaS・AIソリューション 課長 小島様は、「従来は、社内チャットへ資料を投稿したあとに、上司との確認や修正のやり取りを重ねるケースもありました。『A-BOSS』で事前に資料を確認することで、論点を整理した状態で上司に提出できるようになり、社内チャット上のやり取りは体感で約3分の1削減されています」と話す。
経営層や管理職向けの資料では、求められる視点や論点を十分に満たせているか不安を感じるケースもある。「A-BOSS」の導入にあたっては、資料レビュー時の心理的な負担を軽減し、日常的に活用してもらうことも重要なテーマだった。
試行参加者へのアンケートでは、継続利用意向が96%、回答内容が分かりやすいとした割合も約8割に達した。
本プロジェクト主担当の曽木様は、「導入当初は、『評価項目が一度に表示されるため、指摘が多く感じられる』などのフィードバックが寄せられました。そこで、総評を先に表示し、詳細な評価は段階的に確認できるよう改善を重ねてきました。現在では、提出前の不安を軽減するとともに、資料品質の向上につながるプロセスとして活用しています」と話す。
試行で得られた効果を踏まえ、システムマネジメント部では、毎週の運営会議に提出する資料を「A-BOSS」で事前レビューしてから提出する部内ルールを追加した。従来の社内チャットへの事前投稿に「A-BOSS」による確認を加えることで、資料作成からレビューまでの流れを標準プロセスとして定着させている。
プロジェクトオーナーの稲垣様は、「これまでは、会議資料を社内チャットへ事前投稿する運用でしたが、現在は必ず『A-BOSS』で事前レビューを受けてから提出するプロセスを取り入れています。資料レビューは多くの部門に共通する業務であり、今後は同様の課題を抱える部門への横展開も進めていきたいと考えています。また、経営会議や社内のAI活用発表会での紹介を通じて他部門からの関心も高まっており、将来的には全社標準化やグループ会社への展開に加え、ベテラン社員や専門人材の知見を活用する仕組みへと発展していくことを期待しています」と話す。
KDDIアジャイル開発センター株式会社
ビジネスイノベーション開発本部
河路 慶一、末光 一貴
KDDI株式会社 西日本ビジネス本部 関西支社 西日本ビジネス推進部
漆間 康介
KDDI株式会社 西日本ビジネス本部 関西支社 ビジネス1部
海津 大介、後藤 良隆
お客さまから、より実務に即したAI活用についてご相談をいただいたことが本プロジェクトのきっかけでした。お客さまとの対話を重ねながら、実際の業務に合わせて改善を繰り返してきました。現場で活用いただける仕組みとして定着しつつあることを大変うれしく思います。今後も新たな活用の可能性をご提案してまいります。
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