※ 記事制作時の情報です。
企業が直面する経営課題の多くは「社員が能力を発揮する環境」に関連しています。
日本能率協会の調査でも、最重要課題として「人材の強化(採用・定着・育成・多様化への対応)」が47.7%で1位に挙げられ、ほかに、イノベーション創出 (18.7%)、従業員満足度・エンゲージメント向上 (16.2%)、現場力の強化 (10.9%) など、人に関わる要素が上位を占めています。つまり、企業の成長には “社員が最大限に能力を発揮する環境” を整えることが不可欠であるといえます。
経営層
がどれほど先進的なビジョンを掲げても、働く環境の変化がなければ、コミュニケーションの停滞、縦割り組織の固定化、イノベーション不活性、意思決定や業務進行のスピード低下、離職の増加 といった課題に十分に対応できているとは言えません。実際に、日本生産性本部の調査では、イノベーションが起きるのは「他組織との連携などのオープンイノベーション」が最も多いという結果が出ています。
経営戦略として“イノベーション創出”を掲げても、オフィスが部署ごとに分断され、偶発的な出会いやコミュニケーションが生まれにくい環境だとしたら、戦略は机上の空論になりかねません。このように、経営層の描く未来と、働く現場の“日常”をつなぐのがオフィスです。だからこそ、オフィス移転やレイアウト変更は、経営戦略の実現を確かなものにする絶好のタイミングと言えます。
本記事では、経営戦略と働く環境を一致させるための4つのポイントを紹介します。
オフィス移転を単なる「場所替え」ではなく、経営戦略の実現を後押しするアクションとするために最初に取り組むべきは「オフィスのコンセプトづくり」です。
コンセプトは、オフィス設計の“軸”であり、これがないと移転後に「何のために変えたのか分からない」という事態に陥る可能性があります。裏を返せば、経営戦略と連動したコンセプトを明確に描くことで、オフィスづくりは経営戦略の実現を強力にサポートする手段となります。
アフターコロナを経た現在の働き方の潮流は、企業の成長戦略と密接に関係しています。例えば、イノベーションを重視する業務には偶発的な交流を生むオープンスペースが有効です。一方、集中を重視する業務には静かな個室や防音ブースが求められます。
こうした視点を取り入れることで、オフィスは単なる作業空間ではなく、企業価値を高める場へと進化します。オフィス移転はコストではなく、企業価値を高める戦略的投資なのです。コンセプトづくりを軽視せず、経営戦略と働き方を結びつけることで、オフィスは「経営戦略の実現を確かなものにする場」へと変わります。
オフィス移転やレイアウト変更を成功させるためには、経営戦略だけでなく、社員中心の設計が不可欠です。働く環境が快適であることは、モチベーションや業務効率、さらには企業全体のパフォーマンス向上に直結するからです。
アンケートやヒアリング、ワークショップにより現状の困りごとを可視化することが実現への第一歩です。現場の声を把握し設計に反映させることで、移転後の満足度は大きく変化します。単なる“快適さ”だけでなく、エンゲージメントの向上など、企業の競争力を高める要素にもなります。
それでは社員のパフォーマンスを最大化する環境とはどのようなものでしょうか。例えば以下のようなものが挙げられます。
必要スペースの用意に加え、什器やICTデバイス、通信環境の整備も重要です。適切な椅子や机、オンライン会議に対応した設備は、業務効率を大きく左右します。
オフィス移転やレイアウト変更を成功させるためには、空間設計だけでなく、構想段階からICT環境を組み込むことが不可欠です。通信環境やICT機器は、現代の働き方を支える基盤であり、後付けでは十分な効果を発揮できません。
例えば、場所に縛られない働き方には、安定したネットワークや適切なデバイス選定が必須となります。これらを設計段階で考慮しないと、移転後に「Wi-Fiが不安定」「会議室でオンライン会議に接続できない」といった問題が発生し、追加コストや業務停滞を招きます。
ICT導入は単なる設備投資ではなく、働き方改革の大きな推進力になります。以下はその具体例です。
こうした仕組みを初期段階から設計に組み込むことで、オフィスは単なる「場所」ではなく、企業の競争力を高めるプラットフォームへと進化します。
ICTは「後付けできるオプション」ではなく、経営戦略を支える基盤です。構想段階から戦略的に組み込むことで、移転の目的である「働き方の進化」を実現できるのです。
オフィス移転やレイアウト変更は、完成した瞬間がゴールではありません。実際に運用を始めると「会議室が足りない」「集中スペースが不足している」など、想定外の課題が見えてきます。こうした課題を放置すると、社員の満足度や生産性が低下し、投資効果が薄れてしまいます。働き方やビジネス環境は常に変化しており、オフィスもその変化に合わせて進化し続ける必要があります。重要なのは、改善を繰り返す仕組みを持つことです。
改善を繰り返すためには、個人の感覚ではなくデータに基づく判断が不可欠です。
改善を前提とするのであれば、オフィス設計段階で柔軟性を確保することが重要です。可動式の什器やモジュール型のレイアウト、拡張可能な配線計画を採用すれば、働き方の変化に応じてスピーディーに対応できるでしょう。
経営戦略とオフィスづくりはつながっています。経営戦略の実現を確かなものにするオフィスづくりには、社員を中心に据えた設計、構想段階からのICT環境組み込み、そしてデータに基づく継続的な改善という一貫したアプローチが必要です。
「KDDI Smart Space Design」は、コンセプト策定から設計、構築・施工、保守・運用まで柔軟性と拡張性を備えた“変化し続けるオフィスづくり”を伴走支援します。
まずは、移転計画の盲点を整理するチェックリストで現状診断から始めてみてください。