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由上 テレワークが推進されていますが、一方でどうしても外出せざるを得ない職種もありますよね。
物流・運送業や、水道・ガス・電気などの保守メンテナンス、一般企業のビジネスパーソンでも、外回り営業担当ならばテレワークはできません。
とはいえ、企業はやはり、従業員が効率的かつ安全に働く環境を整える責任があります。
こうした課題を解決するのが、位置情報を活用した「DP Report@」ということですが、どのようなサービスなのでしょうか。
高橋様 外勤業務を担う従業員の業務効率化を目指す、スマートフォン・タブレット用の位置情報サービスです。
ポイントは、「外出先で業務を完結できる」こと。日報や報告書作成、顧客情報登録・管理、メッセージ機能など、オフィスに戻らなくてもその場でほしい情報を確認・登録できる機能にこだわっています。
もちろん、位置情報サービスとして外回りの従業員の現在地を地図上で確認することもできます。
由上 管理者からすると位置情報を把握できると効率的な反面、位置情報を活用したサービスというと、やはり「自分の居場所を把握・管理される」イメージもあります。抵抗を持つ方もいらっしゃるのではと想像しますが、実際の活用現場ではいかがですか?
高橋様 確かに、そういうお声をいただくこともあります。
ただ「DP Report@」は外勤担当者の現在地を把握・管理するだけでなく、外出先で業務を完結することで、現場の業務効率化を図るソリューションです。
位置情報把握のその先に得られるものに価値を感じていただくお客さまが多いと感じます。
実際、ユーザーであるLPガス小売企業さまでは、「DP Report@」のマップ画面から効率的なルートを参照して各家庭や飲食店を訪問することで、無駄のない営業活動を展開しています。
営業報告も外出先のその場で「DP Report@」から完了できるので、報告書作成のためにオフィスに戻る必要もありません。
また、携帯電話を販売する家電量販店の店舗を巡回するラウンダー営業担当者に導入いただいた事例もあります。
導入前は、1日何店舗も回ってから最後に報告書を作成していたので、朝のうちに回った店舗の報告に漏れが発生したり、残業時間が生じるという課題がありました。また、初めて訪問する店舗の場所や連絡先がすぐにわからない、管理者側も店舗から「営業の方はまだですか」と問い合わせがあったときに居場所を確認できないなど、さまざまな問題があったのです。
「DP Report@」導入後は、外出先の店舗にいながらタイムリーに報告書が作成できるようになり、業務が終了すればスマートフォンやタブレットから退勤報告をして、そのまま直帰できるようになりました。
また、グループチャットのように使えるメッセージ機能を活用し、わかりにくい店舗搬入口への経路を画像付きで一斉に情報共有するなど、地図情報と画像ファイルを併せた活用も進んでいます。個人単位のみならず、チームとしての業務効率化にもお役立ていただいています。
由上 「人が動く」ということは、場所がわからない、遅刻が発生するなどの課題も発生しますからね。位置情報がわかるからこそ、現場業務の改善につながる点も大いにあるということですね。
由上 物流・運輸や保守メンテナンス事業、また営業部門での導入が多いそうですが、具体的にはどのような課題が多いのでしょうか。
高橋様 管理者側のご要望として、従業員の業務効率向上や行動の見える化が主なニーズです。
たとえば電力会社のお客さまは、台風や地震などの災害時に、現場に近いところにいる作業員の稼働状況を把握して、より迅速に機器メンテナンス作業を進められるようにしています。それまでは管理者が各作業員に電話をかけ、手が空いている作業員を確認してから派遣していたので、調整の工数もかかりました。作業員の方にとっても作業中にたびたび電話対応をしなければならず非効率な点もありましたが、それが解消されました。
ユニークな事例では、金融機関のお客さまが「コロナ禍でテレワークに切り替えたが、機密性の高い情報を扱う業務のため、従業員が就業場所として定められている場所で作業しているかどうかを把握したい」と「DP Report@」を導入いただいたケースがあります。コロナ禍で、場所を問わない働き方が広がったからこそのニーズだと感じています。
こうした事例ですと、位置情報を管理されている印象が強いかもしれませんが、実は「DP Report@」は、アプリを終了すれば位置情報は発信されません。仮にアプリが起動したままでも、システム上で業務時間外の位置情報を発信しない設定もできますので、プライバシーを侵すことなく安心して業務でご活用いただけると思います。
由上 テレワークが拡大したように、コロナ禍で多くの企業では働き方が大きく変化しました。「DP Report@」の導入に対するニーズ変化をどのように感じていますか?
高橋様 完全テレワークが難しいケースももちろんありますし、エッセンシャルワーカーのようにどうしても出社して業務対応しなければならない方も多くいらっしゃるのが現状だと思います。その対策として、現場業務をいかに効率化させるかという視点で、今まで以上に検討を深められているお客さまが増えているように感じます。
先にご紹介した電力会社のお客さまの例では、作業員が本来の業務に集中できる環境がつくれれば、その先でライフラインの復旧を待つ一般のお客さまにも貢献できるわけですよね。現場業務の効率化そのものだけでなく、その先を見据えるお客さまも多くいらっしゃいます。
「DP Report@」を導入して直行直帰の働き方に変え、タイムカードも廃止して勤怠管理を「DP Report@」で行う企業もいらっしゃいます。
位置情報がわかれば、どこで業務を開始・終了したかがわかるので、テレワークに完全切り替えができない企業でも、オフィスに人が集まる状態にならないように工夫できます。
由上 「DP Report@」をスムーズに導入し、使いこなしていくためのコツを教えてください。
高橋様 一気にすべてを効率化しようとすると、現場も管理者側も混乱するリスクがあります。まず抱えている課題の中で優先順位を付け、徐々に効率化を目指すのがベストだと思います。
また、これまで紙やメールの報告書で業務を進めてきた場合、まず報告内容のルール化・定型化を行い、それを「DP Report@」に落とし込むことをおすすめしています。報告する内容が各人でまちまちだと、管理者側がどこを見ればいいかわからずに、せっかくツールを導入しても定着しないということがあります。現在の報告ルールを定型化しておき、少しずつ「DP Report@」に落とし込むことで、この問題を回避できます。
由上 業務効率化はしたいけれど、どこに課題があるのかわからないというケースもあると思いますが、その場合はどうすればよいのでしょうか。
高橋様 当社では、導入支援サービスも提供しています。お客さまの業務内容や1日の業務の流れをヒアリングして課題の可能性を探りながら、類似事例を参考に最適な使い方をご提案します。トライアルとして「DP Report@」をお試しいただくこともできます。要件が固まれば、初期設定や報告書のフォーマット作成、顧客情報の登録も当社で代行できるので、システムに詳しいITの専任者がいなくても安心して導入いただけます。
由上 位置情報というとどうしても行動監視の側面に目が行きがちですが、「DP Report@」をうまく業務に落とし込めば、位置情報がわかるからこその効率的な外回りや外出先からの業務完結など、現場の働き方を大きく変えられる可能性がありそうですね。今日はありがとうございました。