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—いま電話営業が注目されていますが、一方で、スタッフへの教育や営業力強化への取り組みが課題になっています。
まず、この状況についてはどう思われますか。
會田様 電話をした本人と、その上司、同僚との間で情報連携がうまくいかない、実際の会話の状況をうまく伝えられない、よって次のアクションにつながるアドバイスがしづらい、といったことは皆さんも経験があると思います。こうした課題は、実はたった1つの本質的な問題に起因しています。それが「ブラックボックス問題」、具体的には、担当者と顧客が「何を」「どのように」話しているのかわからない、という問題です。
もちろん電話営業の担当者は、1件1件レポートを書き、マネージャーに報告します。ですが、実際のやりとりのニュアンスまでは伝えきれません。このため、マネージャーは「なぜ担当者ごとにパフォーマンスや成約率に違いがあるのか」という原因が把握しきれないのです。
逆にいえば、そこを可視化することで、より生産性の高い電話営業にシフトすることができるわけです。
—それを実現するのが『 MiiTel 』ですね。具体的なサービス内容を教えてください。
會田様 『 MiiTel 』をひとことで説明すれば、AIを搭載したクラウドIP電話サービスです。既存のCRM (Customer Relationship Management:顧客関係管理) やSFA (Sales Force Automation: 営業支援システム) と連携し、Web画面やスマホアプリから電話をかけることができます。
特長は、音声認識AIです。これにより「どのように話しているか」「何を話しているか」を自動で分析します。ここがポイントなのですが、音声認識というと、多くの人は「何を話しているか」、すなわち会話を文字化することを想像しますが、実は営業現場では、「どのように話しているか」という部分が非常に大切なのです。話す速度や抑揚、声の高さ、会話をかぶせていないか、わかりやすく伝えているのか、など、話し方だけで顧客に与える印象は違ってきます。
『 MiiTel 』を使えば、電話営業の会話内容を文字起こしするだけでなく、こうした点を踏まえてコミュニケーションの質を定量的に評価できます。自分の応対の課題や改善点が見える化できるので、自身で技量を高めるセルフコーチングが可能になります。もちろん、マネージャーや上司の方とも課題共有ができますし、実際のやり取りも音声・文字で残っているので、レポートでは伝えきれない微妙なニュアンスを再現して、次のアクションにつなげやすくなるのです。
—『 MiiTel 』はKDDIでも導入されていると聞きました。きっかけを教えてください。
林 インサイドセールスを行うオペレーター部署で2021年1月から『 MiiTel 』を試用しています。業務プロセス自体はすでに確立していたのですが、やはりそこからもう一段レベルアップして、お客さま対応の質を向上させたいと思っていました。
ただ、当社のオペレーター部署は北海道にあるため、東京にいる私が実際のやり取りをその場で聞くことはできなかったんです。毎日レポートを上げてもらい、翌日には目を通すようにしていましたが、やはり実際に話したニュアンスなどは抜け落ちてしまうので、それを解決したいという思いがありました。こうした課題を解決できるのが、『 MiiTel 』だったのです。
—具体的な効果はいかがですか?
林 予想していたより使いやすく、リアルタイムにデータを見ることができるので、非常に助かっています。KDDIはサービスが多岐にわたっているため、覚えることも多く、教育に時間がかかっていたのですが、特に会話・応対の品質に関しては、具体的に数値やグラフで改善点が把握できるので、オペレーター自身も納得しやすく、スキルアップのスピードも上がりました。
會田様 あるユーザー企業では、それまで電話営業として入社された方をベテラン社員に育てるには1年かかっていたそうです。そこで『 MiiTel 』を導入したところ、3カ月ほどでベテラン社員並みのスキルを習得したとのことで、大きな効果を上げることができました。
—特にコロナ禍の電話営業に関し、『 MiiTel 』が貢献できるのはどのような点でしょうか?
會田様 新たに電話営業部隊を新設・増強する場合など、簡単にコールセンターを立ち上げることができます。クラウド型のIP電話サービスのため、まず物理的な電話機が不要、契約したら即利用いただけます。極端にいえば、出勤しなくても業務に支障はありません。そしてセルフコーチングでスキルを上げることもできます。また、先ほどご説明させていただきました通り、実際のやり取りは、話した内容からニュアンスまですべて可視化・共有されるので、リモート環境下の組織マネジメントも自動的に実現できてしまうのです。
林 当社のオペレーターも物理的に離れた場所で仕事をしていますが、情報連携のスピードは上がりました。
會田様 ありがとうございます。話した内容などのレポートは、自動で記録されるので、コール後のレポートに費やすACW(アフター・コール・ワーク)も効率化できますし、情報共有のスピードも上がります。これからも当社は、ボイステック・イノベーターとして、電話営業のほか、会議分野や経営戦略分野でも、音声×AIのテクノロジーを搭載したソリューションを展開し、日本企業全体の生産性向上を支援したいと考えています。
電話営業分野で支持を伸ばす音声×AIのクラウドサービスは、今後活用の範囲も広がりそうですね。
本日はありがとうございました。