※ 記事制作時の情報です。
「LINE WORKSラジャー」は、LINE WORKS社が提供する、スマホをトランシーバーとして活用できるアプリです。従来のトランシーバーとは違い、声によるリアルタイムの会話に加え、会話のテキストや画像などの視覚的な情報もリアルタイムで共有できます。
その名のとおり、ビジネスチャットツールである「LINE WORKS」が基盤となっていますが、「LINE WORKSラジャー」単独でもご利用いただけます。まだ「LINE WORKS」を利用していない企業でもラジャーアプリだけを導入することができますが、「LINE WORKS」と共に利用することで、カレンダーやファイル共有など一元的な管理も可能です。
このような「LINE WORKS」との連携を含め、「LINE WORKSラジャー」にはどのような特長があるのか、トランシーバーユーザーからの目線で詳しく見ていきましょう。
「LINE WORKSラジャー」最大のメリットは、何といっても普段使い慣れたスマホ一台ですべてが完結する点です。初めてトランシーバーアプリを利用する人でも、スマホの操作に慣れていれば直感的に使用することができます。専用機器の操作方法を覚える必要がなく、導入時の研修コストも抑えながら導入できます。
また、通信距離についても、従来のトランシーバーでは電波の届く範囲に制限がありましたが、スマホの携帯電話回線を利用するため、距離を問わず通信が可能になります。
工事現場内やイベント会場内だけでなく、地方支店など遠隔地にいる社員ともリアルタイムで会話ができるため、広範囲で作業管理が求められる現場や、複数拠点を持つ企業で活用することもできます。
また、音声でのやり取りが自動的に記録され、後から確認できる点も大きなメリットです。重要な指示や報告内容を聞き逃した場合でも、時間とともに記録される履歴を確認することで、内容を把握できます。トーク履歴は7日間保持されるため、保持期間中であれば、履歴から再度聞き直すことが可能です。
さらに上位プランであるアドバンストプランであれば、AI音声認識による文字起こしも可能です。
そのテキストを「LINE WORKS」経由で共有することで、本部など離れた場所にいるメンバーも会話内容を把握することができます。自動的にテキストの記録として残ることで、トラブル発生時の原因究明や、指示の聞き間違い防止などにも役立ちます。
こちらも上位プランのアドバンストプラン対応の機能ですが、「LINE WORKSラジャー」では、「スマート発話・終話」による声での操作が可能です。これにより、両手が濡れていたり、手袋をしていたり、運転中で両手が離せない状況でも、ハンズフリーな状態で会話ができます。
従来のトランシーバーでも一部の機種に搭載されていますが、その機能をアプリとして提供できるため、利用可能なスマホすべてに適用できます。応答のたびにイヤホンやスマホの操作がいらないので、作業を止めずに会話ができることが、大きな利点です。
もちろん、「LINE WORKSラジャー」では、「LINE WORKS」連携による写真や報告書の共有も可能です。現場の状況を視覚的に伝えることで、より正確な情報を共有できます。
ほかにも「LINE WORKS」を勤怠管理機能と連携すれば、勤怠記録からコミュニケーションまで、現場管理を「LINE WORKS」に集約することも可能です。日本で普及しているLINEを基盤にしているからこそ、現場で必要なツールを多くの人が使い慣れている操作感に集約できることも、大きなメリットです。
5つめのメリットは、初期費用と運用コストを抑えられることです。既存のスマホを活用すれば、無線機単体の購入費用やレンタル費用などが不要となり、初期コストを抑えながらトランシーバー環境を導入できます。
また、メンテナンスや故障対応もスマホのサポート体制を利用できるため、運用コストも抑えることができます。アプリの利用には月額利用料が発生しますが、従来のトランシーバーのように会社の資産として管理する必要がないため、経理の業務負担や管理コストを抑えることも可能です。
ほかにもビジネス利用で重要なセキュリティ面でも、「LINE WORKSラジャー」は高い水準を保っています。企業が管理するアカウントで利用するため、個人のLINEアカウントとは切り離して利用でき、シャドーIT対策にも効果的です。
上記を踏まえて、あらためて従来トランシーバーとの特長をまとめます。それぞれに適した利用シーンがありますので、導入する状況にあわせて使い分けていくのがよいでしょう。
■従来トランシーバーと「LINE WORKSラジャー」との詳細比較
従来トランシーバー | LINE WORKSラジャー | |
---|---|---|
通信距離 | 電波の届く範囲 | スマホの通信範囲 |
初期費用 | 機器購入・レンタル費用 | 既存スマホの活用であれば無し |
維持費用 | なし | 月額利用料 |
記録機能 | 機種に依存する | 7日間保存 |
ハンズフリー | 機種に依存する | スマート発話・終話機能で可能 (上位プラン) |
文字化機能 | なし | 自動文字起こしあり (上位プラン) |
画像共有 | 不可 | LINE WORKS連携で可能 |
管理機能 | なし | 一元管理画面あり |
セキュリティ | 電波傍受リスク | 暗号化通信 |
このように「LINE WORKSラジャー」は、従来のトランシーバーの基本機能を備えながら、スマホの利便性と多機能性を活かした新しいコミュニケーションアプリです。導入を検討する際には、初期コストの削減や操作の簡便性、多様なコミュニケーションというメリットと、現場の作業環境や通信状況、月額の料金コストなどを総合的に評価し、従来のトランシーバーと比べて適したほうを活用するとよいでしょう。
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