通信と多様なケイパビリティを活用し、DXと事業基盤サービスでお客さまビジネスを支援します。
CO2排出量の可視化から削減まで、一貫してカーボンニュートラル実現を支援します。
KDDIは『つなぐチカラ』でビジネス、ライフスタイル、社会をアップデートします。
場所にとらわれずつながるソリューションを、デバイスからセキュリティまで支援します。
多数の次世代型低軌道衛星により高速・低遅延通信を提供します。
データセンターからネットワークまで、業務に最適なソリューションをトータルで提供します。
中小規模の事業者向けに特化したスマートフォンのご利用方法のご案内です。
中小規模事業者のやりたいことや変えたいことを、モバイルとクラウドの技術を用いてサポートします。
※ 記事制作時の情報です。
AIエージェントは、設定された目標を達成するために必要なことを自律的に考え、能動的に実行するAIです。生成AIを含めた従来のAIは、特定の指示 (プロンプト (注1)) に対して回答を返す「受動的」な存在でしたが、AIエージェントはゴールに対して必要なタスクを考え、「能動的」に取り組むところが大きな違いです。
たとえば、生成AIは与えられた指示に対して文章や画像を生成するのに対し、AIエージェントは複数のタスクを自己判断で進め、必要であれば外部ツールや他のAIと連携することでゴールに向かい取り組みます。これにより、これまで必要とされていたアウトプットの精度を上げるために詳細なプロンプトを入力する作業や、やり取りを繰り返すといった人の手間が減少し、より専門的で高度なタスクに取り組むことができます。
このようにAIエージェントは、従来の生成AIでは難しかった「継続的な思考」や「長期的なゴールまでの取り組み」を可能にするAIです。
生成AIからAIエージェントへの進化点をさらに詳しく整理していきましょう。
1. ゴールまでの取り組み | 生成AI | ユーザーの指示に対して応える受動的な存在。一問一答型。 |
---|---|---|
AIエージェント | ユーザーが与えた目標に向けて、タスクを自動的に分解し、順序立てて自律的に行動。 | |
2. 外部ツールとの連携 | 生成AI | 指示に従い、一部のツールと連携することで回答。 |
AIエージェント | API (注2) やアプリと自在に連携し、ゴールに向かって行動。 | |
3. 自己評価と改善 | 生成AI | ユーザーからの指摘を受けて修正。 |
AIエージェント | 自らの出力を確認し、必要があれば自動で再試行。 |
このように、AIエージェントは単なる対話の相手を超えて、秘書やサポーター、同じゴールを目指す相棒やチームメンバーとして機能する点が大きな特徴です。
AIエージェントは個人のニーズにも応えますが、現在特に注目されているのは企業における利用です。たとえばKDDIでは、営業活動の効率化という観点でAIエージェントの活用をしています。
具体的には、AIが上司の代わりに提案書をレビューし、営業活動のあらゆる場面でサポートするAIエージェント「A-BOSS (本部長AI)」の社内利活用を開始しました。
A-BOSS (本部長AI) の特徴 | |
---|---|
1. 提案の質向上と抜け漏れチェック | 提案書作成において、「競合他社の動きが考慮されているか」「海外の最新トレンドが盛り込まれているか」といった、経験豊富な上司のような視点で抜け漏れを指摘し、より多角的な提案へとアップデート。 |
2. 情報収集と知識の補完 | 新しい企業やこれまで経験のない業界への提案時でも、A-BOSSが必要な情報を素早く集約し、知識や準備をサポート。 |
3. 信頼性の高い情報提供 | ハルシネーション (注3) 対策を兼ねて、AIが提供する情報には必ず出典元を明記。これにより、情報のソース元を確認でき、提案に活用するかどうかの指標を得ることができます。 |
このA-BOSSの活用により、お客さまの企業情報や業界にあわせた自社商材との組み合わせ方や、提案に必要な情報の提供、提案ストーリーの作成、提案書のレビューまで実現しています。
このようにAIエージェントを活用することで、汎用的な生成AIでは実現が難しい領域で生産性向上や効率化によるコスト削減、スキルを保有する人材に代わる業務サポートが可能となります。
AIエージェントの活用には多くの利点がありますが、以下のような課題や注意点も存在します。
従来のAI同様に、その利用には情報管理の意識が欠かせません。重要な情報を入力してもよいかどうか、またそのアクセスに問題ないか、暗号化といったリスク回避など、利用前には適切なセキュリティ対策が必要です。
どれだけ技術が進んでも、初期の検索エンジン同様に、そこから得た情報が必ず正しいとは限りません。AIは万能ではなく間違った情報を出力する場合があることも考慮し、情報の取り扱いにあたり必ず使用する人が確認・検証する必要があることを知っておきましょう。
自律型とはいっても、完全自動ではない部分もあります。今後さらに自動化が進み、将来的には、AIエージェントがより高度な判断能力や問題解決能力を獲得する可能性はありますが、現時点ではAIエージェントができることを把握し、その得意・不得意領域を理解した上で、人間による最終的な判断や創造性を加えることが、より大きな成果への近道といえます。
AIエージェントは、単なるツールではなく「一緒に働く仲間」として私たちの仕事や生活に入り始めています。ビジネスパーソンにとって、いま知るべきなのは「AIに何を任せるか」ではなく、「AIとどう協力して成果を最大化するか」です。
人手不足が深刻化する社会のなか、少しでも効率的な業務遂行を実現させる意味でも、身近な課題から小さなAIエージェントを試し、業務の中で試験的に活用してみてはいかがでしょうか。
AIエージェントについて興味があり、導入を検討されている場合は、KDDIにお任せください。
社内での活用事例だけでなく、Google Gemini との戦略的提携 や、Copilot を提供しているMicrosoft社の認定 を受けたパートナー企業としての経験など、数々のAI活用事例を基に、貴社に最適なプランをご提案させていただきます。