読み方 : しきいち
正式名称 : Threshold
閾値 (Threshold) とは、その値を境に意味や条件、判定などが変わる境界値のことです。
もともと生物学や物理学などの分野で使われていた概念で、これらの分野では、特定の現象を引き起こすために必要な入力や刺激の最小値を指します。
一方、IT分野では、電子回路の高電位と低電位の区別や、プログラムの条件分岐に利用されることが多く、データの閾値設定やシステムの反応条件として重要な役割を果たしています。
例えば、閾値を超えたデータを異常と判断しアラートを発することで、セキュリティや監視システムの効率化に役立ちます。機械学習やデータ分析においては、閾値を調整することで誤検知や見逃しを軽減し、最適な結果を得るために活用できます。
なお、心理学や生理学では「いきち」、物理学や工学では「しきいち」と、分野によって読み方が異なります。また、一般的には「閾値」「敷居値」と表記され、工学分野では「しきい値」とも記載されます。