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※ 記事制作時の情報です。
コンタクトセンターは、複数のコミュニケーション経路を通じて顧客対応を行う窓口です。
コンタクトセンターは、お問い合わせ対応、顧客サポート、クレーム処理などを通じて、顧客満足度の向上を目指すほか、収集した顧客の声をサービス改善や新商品開発に活かすことで、アップセル (注1) やクロスセル (注2) につなげる役割があります。適切な顧客対応はブランドイメージの向上や信頼関係の構築に不可欠です。一方で、お問い合わせが集中してオペレーターにつながりにくい状況が続くと、企業イメージの悪化につながるため、近年ではAIや自動化ツールを活用して、24時間365日対応する企業が増えています。
コンタクトセンターの運用方式は、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。
コールセンターは電話対応に特化した窓口ですが、コンタクトセンターは電話に加え、メールやチャット、SNSなど、複数のお問い合わせ方法に対応します。広義では、コールセンターはコンタクトセンターの一部といえます。
昨今はスマートフォンの普及で、メールやチャットなど、インターネット経由のお問い合わせが増えており、Web環境に対応した窓口に加え、AIや自動化ツールを活用した対応の効率化が必須となりました。こうした背景から、コンタクトセンターの導入を検討する企業が増えています。
コンタクトセンターが重要視される主な理由は、次の3つです。
コンタクトセンターは、従来のコールセンターと比べ、多様なフィードバックの収集が可能です。電話のほかにメールやSNSの窓口からも貴重なインサイトを得られ、潜在ニーズや課題の把握に役立ちます。
顧客ニーズや社会の変化に適したサービスを提供するには、継続的な情報収集が欠かせません。顧客の意見や要望を集約し、商品やサービスを改善することでブランドの強化や他社との差別化につながります。さらに、CRMツール (注3) との連携により、キャンペーンの効果測定やマーケティング戦略の精度向上にも貢献します。
コンタクトセンターはオペレーターの即時回答を実現し、他部署へのたらい回しや長い待ち時間の発生を防ぎ、顧客の負担を軽減します。CRMツールと連携すれば、顧客の過去のお問い合わせ履歴や購入情報を参考にして最適な解決策を迅速に提供できます。
また、複数のチャネル (コミュニケーション経路) があることで、顧客は自分に合ったお問い合わせ方法を選ぶことが可能です。
こうした取り組みは顧客満足度の向上につながり、その結果、リピーターの増加や好意的な口コミが拡散されることなどが期待できます。
コンタクトセンターにお問い合わせを集約すると、業務効率化が期待できます。
CRMなどのツールの導入により、即時の顧客情報確認や応対内容の入力が自動化でき、業務効率の改善が可能です。
また、チャットボットに簡単なお問い合わせを対応させることで、オペレーターはより重要な業務に集中できます。24時間対応が可能なため、営業時間外のお問い合わせに対応できる点もメリットです。
コンタクトセンターの仕事は、次の2種類に大きく分けられます。
コンタクトセンターの導入を検討すべき企業の主な特徴を3つ紹介します。
幅広い年齢層の顧客を対象とする場合、お問い合わせ手段のバリエーションの増加が想定されます。メールやチャット、電話などの個別対応は業務の生産性低下につながり、事業活動全体に支障を及ぼすこともあるでしょう。
オムニチャネル (注4) に対応したコンタクトセンターを導入すると、お問い合わせの一元管理と迅速な対応が可能となります。特に、ECサイトや通信業界、金融機関など、幅広い顧客層を対象とする業界へのコンタクトセンターの導入は効果的です。さらに、多言語でのコミュニケーションが求められる企業においては、複数言語に対応できるスタッフの配置や翻訳ツールの活用によりスムーズな対応が期待できます。
販売促進や継続利用を拡大したい企業にとっても、コンタクトセンターは有効です。
インバウンド業務で得られた顧客の声や、SNS上のレビュー分析から市場ニーズを把握し、製品やサービスの改善につなげることで、効果的な販売促進やファンの増加が見込めます。収集したデータに基づき、より絞り込んだターゲットごとのキャンペーンやプロモーションなど、精度の高いマーケティング戦略の立案・実行が可能になります。
アウトバウンド業務では、顧客の契約内容や購入履歴を参照し、新商品やキャンペーンの案内をパーソナライズすることで、売上と顧客ロイヤルティ (注5) を高められます。
コンタクトセンターの導入は、顧客対応の効率化にも大きな効果をもたらすでしょう。
従来、複数チャネルの対応は、情報共有や顧客対応といった業務負担増加につながるリスクがありました。コンタクトセンターを導入すると、オペレーターはデータベースに記録された対応履歴を参照して、一貫性を保った回答を行えるとともに、作業を効率化できるようになります。こうしたお問い合わせ業務の一元管理によって、対応履歴の共有・分析が容易になり、対応スピードの大幅な向上が可能となるのです。
コンタクトセンターの運用に必要な機能は、主に次の6つです。
ACD (Automatic Call Distributor) |
顧客からの着信を自動的に振り分け、適切なオペレーターにつなぐシステムです。顧客のお問い合わせ内容や優先度に基づき割り当てるため、オペレーターは効率的に業務を遂行し、課題を解決するまでの時間を短縮できます。電話が混雑し、オペレーターにつながらない場合は、自動音声で混雑状況をユーザーに通知する機能も備えています。 |
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IVR (Interactive Voice Response) |
自動音声応答システムです。顧客は音声ガイダンスに従って操作し、必要な情報やサービスを迅速に利用できます。24時間利用可能で、予約や残高照会といった簡単なお問い合わせは、オペレーターを介さずに完結します。また、従来の「番号選択型」に加え、「音声認識型」のIVRも普及し、顧客は声だけで直感的に操作できるようになりました。単純な内容のお問い合わせは自動化され、オペレーターの負担軽減につながります。 |
CRM (Customer Relationship Management) |
顧客情報や対応履歴を一元管理する手法です。CRMの導入により、オペレーターは履歴情報へ迅速にアクセスし、顧客との過去のやり取りや購買履歴を踏まえたサポートを行えます。 さらに、CRMは部門間のデータ連携も促進します。各部門が同じ顧客情報を閲覧できるため、顧客ニーズに合わせた商品提案やターゲットを絞ったキャンペーンといったマーケティング戦略の立案にも有効です。 |
CTI (Computer Telephony Integration) |
電話とコンピューターを連携させる技術です。CRMやACDと連携すると、顧客からの着信時に発信者情報をリアルタイムで表示し、お問い合わせ履歴を自動的に記録・参照できます。 オペレーターが必要な情報を即座に確認しながら通話できることに加え、顧客側も過去のやり取りを繰り返し説明する手間が省けるため、やり取りがスムーズになります。また、記録された通話内容は、顧客対応の品質向上やオペレーターのトレーニングにも活用可能です。 |
チャットボット | チャットボットは顧客からのお問い合わせに自動応答する機能で、通常Webサイトやアプリケーションに実装されています。「よくある質問」などの簡単な問いかけに自動返答することで、オペレーターの作業量を減らします。時間帯を問わず顧客のニーズに応えられるため、サービス満足度の向上にもつながるでしょう。 また、チャットボットは顧客とのやり取りから得られるデータを収集・分析する機能も備えており、顧客の不満やニーズの傾向を可視化し、サービス品質の改善に活かせます。さらに、蓄積した会話データとAIを連携させ、より自然な対話ができるチャットボットへと進化させることも可能です。 |
通話録音システム | 通話録音システムは、顧客との会話内容を録音し、対応品質の標準化やスキルアップに活かせます。録音データの分析を通じて、具体的な改善点が明らかになり、意見の食い違いやトラブルが発生した際には証拠として残せる点もメリットです。また、オペレーターも録音を意識した適切な対応を心がけるようになり、顧客対応の質が高まります。 なお、プライバシー保護の観点から、録音の際は、前もって顧客へ周知することが必要です。多くの企業では録音開始時の通知メッセージにより、事前周知する手法を採り入れています。 |
コンタクトセンターでよくある課題は、次の3つです。
お問い合わせが増加すると、オペレーターの業務負荷も増大します。また、精神的負担が重なると離職率も高くなるでしょう。その結果、繁忙期にもかかわらず、オペレーター不足に陥る企業が少なくありません。
オペレーターの負担軽減のためにも、チャットボットやAIを活用したお問い合わせの自動化は、非常に効果的です。さらに、新人オペレーター向けの研修やメンタルヘルスケアを提供するなど、企業側のサポート体制も強化しましょう。
コンタクトセンターでは、多様なチャネルを活用して顧客対応を行いますが、チャネルごとに対応が異なると、顧客の不満を招くおそれがあります。例えば、電話には即答できても、メールへの返信に数日かかる場合、顧客は対応の差に疑問を抱く可能性があります。そのような状況を放置すると、特定のチャネルにお問い合わせが集中し、一部のオペレーターの負担が増大します。結果として対応が遅延し、顧客満足度の低下につながりかねません。
対応品質の平準化には、チャットボットやIVRの導入による自動化、オペレーター教育の実施を検討すべきです。
コンタクトセンターを設立しても、思うように業務効率化が進まないケースがあります。例えば、顧客とのやり取りをすべてオペレーターが手作業で入力する環境だと、業務負担が増えるでしょう。
この負担を軽減するには、自動入力システムやAIなどツールの導入が欠かせません。また、複数のチャネルから得た顧客情報を一元管理するには、CRMの活用が効果的です。迅速かつ正確な対応を実現するため、FAQやナレッジベースを整備し、オペレーターが必要な情報へ迅速にアクセスできる環境を整えましょう。
コンタクトセンターは、顧客対応における重要な窓口です。コンタクトセンターの導入により、顧客は多様なチャネルから自分に合ったお問い合わせ方法を選択し、スムーズに課題を解決できます。その結果、顧客満足度を高められるだけでなく、精度の高いマーケティング戦略の実現も可能です。
一方、コンタクトセンターを円滑に運用するには、多くのツールが必要であり、高度なセキュリティ対策が求められます。安全かつ安定した運用を行うには、信頼性の高いソリューションの導入が不可欠です。
KDDIでは、オムニチャネル対応のクラウド型「Amazon Connect コンタクトセンターソリューション」を提供しています。企業規模に応じたサービスを選択でき、わずか数分で環境構築が完了するため、迅速にコンタクトセンターを立ち上げたい企業に最適です。従量課金制を採用しており、導入にかかる初期コストを抑えられ、在宅オペレーターにも対応しています。セキュリティレベルが高く、クラウド上に仮想デスクトップを構築するので、オペレーターのPC内に顧客情報を残さないようにすることもできます。多様な機能を備えた安全性の高いコンタクトセンターで、業務効率化と顧客満足度の向上を実現しましょう。