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コンタクトセンターとは?コールセンターとの違いや業務内容、必要なシステムを解説

コンタクトセンターとは?
コールセンターとの違いや業務内容、必要なシステムを解説

2025 5/12
コンタクトセンターは、電話やメール、チャット、SNSなどを活用し、顧客対応を行う窓口です。窓口対応の一元化とツールの導入を通じて、業務の効率化や顧客満足度の向上が期待できます。本記事では、コンタクトセンターの役割や重要性、コールセンターとの違いや業務内容について解説します。

※ 記事制作時の情報です。

1.コンタクトセンターとは

コンタクトセンターは、複数コミュニケーション経路を通じて顧客対応を行う窓口です。


1-1. コンタクトセンターの役割

コンタクトセンターは、お問い合わせ対応顧客サポートクレーム処理などを通じて、顧客満足度向上目指すほか、収集した顧客の声をサービス改善新商品開発に活かすことで、アップセル (注1) クロスセル (注2) につなげる役割があります。適切顧客対応ブランドイメージ向上信頼関係構築不可欠です。一方で、お問い合わせが集中してオペレーターにつながりにくい状況が続くと、企業イメージ悪化につながるため、近年ではAIや自動化ツール活用して、24時間365日対応する企業が増えています。

  • 注1)「アップルセル顧客に対してより高価商品サービス提案し、購入を促す販売手法のこと。
  • 注2)「クロスセル顧客購入した商品関連する他の商品サービス提案し、追加購入を促す販売手法のこと。

1-2. コンタクトセンターの運用方式

コンタクトセンター運用方式は、オンプレミス型とクラウド型の2種類があります。

2. コールセンターとの違い

コールセンター電話対応特化した窓口ですが、コンタクトセンター電話に加え、メールチャット、SNSなど、複数のお問い合わせ方法対応します。広義では、コールセンターコンタクトセンター一部といえます。

昨今スマートフォン普及で、メールチャットなど、インターネット経由のお問い合わせが増えており、Web環境対応した窓口に加え、AIや自動化ツール活用した対応効率化必須となりました。こうした背景から、コンタクトセンター導入検討する企業が増えています。

3.コンタクトセンターの重要性

虫眼鏡で電球のアイコンを拡大している手元の写真。背景は淡い青色で、左側にチェックマークがいくつか並んでいる。電球はアイデアやインスピレーションを象徴している。

コンタクトセンター重要視される主な理由は、次の3つです。


3-1. 多様なデータの収集

コンタクトセンターは、従来コールセンターと比べ、多様フィードバック収集可能です。電話のほかにメールやSNSの窓口からも貴重インサイトを得られ、潜在ニーズ課題把握役立ちます。

顧客ニーズ社会変化に適したサービス提供するには、継続的情報収集が欠かせません。顧客意見要望集約し、商品サービス改善することでブランド強化他社との差別化につながります。さらに、CRMツール (注3) との連携により、キャンペーン効果測定マーケティング戦略精度向上にも貢献します。

  • 注3) 顧客との関係一元管理するシステム

3-2. 顧客満足度の向上

コンタクトセンターオペレーター即時回答実現し、他部署へのたらい回しや長い待ち時間発生を防ぎ、顧客負担軽減します。CRMツール連携すれば、顧客過去のお問い合わせ履歴購入情報参考にして最適解決策迅速提供できます。
また、複数チャネル (コミュニケーション経路) があることで、顧客自分に合ったお問い合わせ方法を選ぶことが可能です。

こうした取り組みは顧客満足度向上につながり、その結果リピーター増加好意的な口コミ拡散されることなどが期待できます。


3-3. 業務効率の改善

コンタクトセンターにお問い合わせを集約すると、業務効率化期待できます。

CRMなどのツール導入により、即時顧客情報確認応対内容入力自動化でき、業務効率改善可能です。
また、チャットボット簡単なお問い合わせを対応させることで、オペレーターはより重要業務集中できます。24時間対応可能なため、営業時間外のお問い合わせに対応できる点もメリットです。

4. コンタクトセンターの仕事

コンタクトセンター仕事は、次の2種類に大きく分けられます。

5.コンタクトセンターが必要な企業

ビジネスミーティングのイラスト。6人のビジネスパーソンが集まり、一人が手を挙げてプレゼンテーションを行っている。テーブルにはタブレットやグラフが表示された画面があり、背景には高層ビルのシルエットが広がっている。

コンタクトセンター導入検討すべき企業の主な特徴を3つ紹介します。


5-1. 顧客層が幅広い企業

幅広年齢層顧客対象とする場合、お問い合わせ手段バリエーション増加想定されます。メールチャット電話などの個別対応業務生産性低下につながり、事業活動全体支障を及ぼすこともあるでしょう。

オムニチャネル (注4)対応したコンタクトセンター導入すると、お問い合わせの一元管理迅速対応可能となります。特に、ECサイト通信業界金融機関など、幅広顧客層対象とする業界へのコンタクトセンター導入効果的です。さらに、多言語でのコミュニケーションが求められる企業においては、複数言語対応できるスタッフ配置翻訳ツール活用によりスムーズ対応期待できます。

  • 注4) オンライン・オフラインを問わずあらゆるチャネル統合的管理活用し、一貫性のある顧客体験提供することで、売上増目指マーケティング法。

5-2. 販売促進効果を拡大したい企業

販売促進継続利用拡大したい企業にとっても、コンタクトセンター有効です。

インバウンド業務で得られた顧客の声や、SNS上のレビュー分析から市場ニーズ把握し、製品サービス改善につなげることで、効果的販売促進ファン増加見込めます。収集したデータに基づき、より絞り込んだターゲットごとのキャンペーンプロモーションなど、精度の高いマーケティング戦略立案実行可能になります。

アウトバウンド業務では、顧客契約内容購入履歴参照し、新商品キャンペーン案内パーソナライズすることで、売上顧客ロイヤルティ (注5) を高められます。

  • 注5) 企業商品・サービスに対する顧客継続的支持信頼度を指す。

5-3. 業務を効率化したい企業

コンタクトセンター導入は、顧客対応効率化にも大きな効果をもたらすでしょう。

従来複数チャネル対応は、情報共有顧客対応といった業務負担増加につながるリスクがありました。コンタクトセンター導入すると、オペレーターデータベース記録された対応履歴参照して、一貫性を保った回答を行えるとともに、作業効率化できるようになります。こうしたお問い合わせ業務一元管理によって、対応履歴共有分析容易になり、対応スピード大幅向上可能となるのです。

6.コンタクトセンターの運用に必要な6つの機能

複数の歯車の上で働くビジネスパーソンたちのイラスト。白、青、黄色の歯車が重なり合い、その上を男女のキャラクターが走ったり、押したりしている。背景は淡い青色で、動きのあるビジネス環境を表現している。

コンタクトセンター運用必要機能は、主に次の6つです。

ACD
(Automatic Call Distributor)
顧客からの着信を自動的に振り分け、適切なオペレーターにつなぐシステムです。顧客のお問い合わせ内容や優先度に基づき割り当てるため、オペレーターは効率的に業務を遂行し、課題を解決するまでの時間を短縮できます。電話が混雑し、オペレーターにつながらない場合は、自動音声で混雑状況をユーザーに通知する機能も備えています。
IVR
(Interactive Voice Response)
自動音声応答システムです。顧客は音声ガイダンスに従って操作し、必要な情報やサービスを迅速に利用できます。24時間利用可能で、予約や残高照会といった簡単なお問い合わせは、オペレーターを介さずに完結します。また、従来の「番号選択型」に加え、「音声認識型」のIVRも普及し、顧客は声だけで直感的に操作できるようになりました。単純な内容のお問い合わせは自動化され、オペレーターの負担軽減につながります。
CRM
(Customer Relationship Management)
顧客情報や対応履歴を一元管理する手法です。CRMの導入により、オペレーターは履歴情報へ迅速にアクセスし、顧客との過去のやり取りや購買履歴を踏まえたサポートを行えます。 さらに、CRMは部門間のデータ連携も促進します。各部門が同じ顧客情報を閲覧できるため、顧客ニーズに合わせた商品提案やターゲットを絞ったキャンペーンといったマーケティング戦略の立案にも有効です。
CTI
(Computer Telephony Integration)
電話とコンピューターを連携させる技術です。CRMやACDと連携すると、顧客からの着信時に発信者情報をリアルタイムで表示し、お問い合わせ履歴を自動的に記録・参照できます。 オペレーターが必要な情報を即座に確認しながら通話できることに加え、顧客側も過去のやり取りを繰り返し説明する手間が省けるため、やり取りがスムーズになります。また、記録された通話内容は、顧客対応の品質向上やオペレーターのトレーニングにも活用可能です。
チャットボット チャットボットは顧客からのお問い合わせに自動応答する機能で、通常Webサイトやアプリケーションに実装されています。「よくある質問」などの簡単な問いかけに自動返答することで、オペレーターの作業量を減らします。時間帯を問わず顧客のニーズに応えられるため、サービス満足度の向上にもつながるでしょう。 また、チャットボットは顧客とのやり取りから得られるデータを収集・分析する機能も備えており、顧客の不満やニーズの傾向を可視化し、サービス品質の改善に活かせます。さらに、蓄積した会話データとAIを連携させ、より自然な対話ができるチャットボットへと進化させることも可能です。
通話録音システム 通話録音システムは、顧客との会話内容を録音し、対応品質の標準化やスキルアップに活かせます。録音データの分析を通じて、具体的な改善点が明らかになり、意見の食い違いやトラブルが発生した際には証拠として残せる点もメリットです。また、オペレーターも録音を意識した適切な対応を心がけるようになり、顧客対応の質が高まります。 なお、プライバシー保護の観点から、録音の際は、前もって顧客へ周知することが必要です。多くの企業では録音開始時の通知メッセージにより、事前周知する手法を採り入れています。

7.コンタクトセンターが抱える課題と対応策

コンタクトセンターでよくある課題は、次の3つです。


7-1. オペレーター不足

お問い合わせが増加すると、オペレーター業務負荷増大します。また、精神的負担が重なると離職率も高くなるでしょう。その結果繁忙期にもかかわらず、オペレーター不足に陥る企業が少なくありません。

オペレーター負担軽減のためにも、チャットボットやAIを活用したお問い合わせの自動化は、非常効果的です。さらに、新人オペレーター向けの研修メンタルヘルスケア提供するなど、企業側サポート体制強化しましょう。


7-2. 顧客対応の偏り

コンタクトセンターでは、多様チャネル活用して顧客対応を行いますが、チャネルごとに対応が異なると、顧客不満を招くおそれがあります。例えば、電話には即答できても、メールへの返信数日かかる場合顧客対応の差に疑問を抱く可能性があります。そのような状況放置すると、特定チャネルにお問い合わせが集中し、一部オペレーター負担増大します。結果として対応遅延し、顧客満足度低下につながりかねません。

対応品質平準化には、チャットボットやIVRの導入による自動化オペレーター教育実施検討すべきです。


7-3. 業務効率化が進まない

コンタクトセンター設立しても、思うように業務効率化が進まないケースがあります。例えば、顧客とのやり取りをすべてオペレーター手作業入力する環境だと、業務負担が増えるでしょう。

この負担軽減するには、自動入力システムやAIなどツール導入が欠かせません。また、複数チャネルから得た顧客情報一元管理するには、CRMの活用効果的です。迅速かつ正確対応実現するため、FAQやナレッジベース整備し、オペレーター必要情報迅速アクセスできる環境を整えましょう。

8.まとめ

コンタクトセンターは、顧客対応における重要窓口です。コンタクトセンター導入により、顧客多様チャネルから自分に合ったお問い合わせ方法選択し、スムーズ課題解決できます。その結果顧客満足度を高められるだけでなく、精度の高いマーケティング戦略実現可能です。
一方コンタクトセンター円滑運用するには、多くのツール必要であり、高度セキュリティ対策が求められます。安全かつ安定した運用を行うには、信頼性の高いソリューション導入不可欠です。

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