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生成AIとは?AI、ChatGPTとの違いや仕組み・種類・ビジネス活用事例を解説

生成AIとは?
AI、ChatGPTとの違いや仕組み・種類・ビジネス活用事例を解説

2025 3/6
生成AIはさまざまなビジネスの場で積極的に活用され始めています。従来のAI (人工知能) とは違い、文章や画像、音声などの新しいコンテンツを生成できるのが大きな特徴です。業務の効率化だけでなく、事業アイデアの創出にも寄与するなど、幅広い活用が期待されています。ビジネスで効果的に活用するには、生成AIの基礎を理解しておくことが必要です。本記事では、従来のAIやChatGPTとの違いや、仕組み、種類、メリット、デメリットなどを解説します。

1.生成AI (ジェネレーティブAI) とは?ChatGPTとの違い

生成AIとは、多様コンテンツを新たに生み出せるAIのことです。生成できる主なコンテンツ種類は、以下の通りです。

文章
画像
音声
動画

ChatGPTは生成AIの一種で、主にテキスト生成 (文章プログラミングコード数式など) に特化しています。
一方生成AIは上記のように文章以外幅広コンテンツ作成することができます。

現在企業団体がさまざまな生成AIを提供しており、インターネットを通じて無料利用できるものも多数存在します。多くの生成AIでは、難しい操作不要です。普段使っている言葉簡単指示を出すだけで、コンテンツ生成できます。近年生成AIが生み出すコンテンツの質が高まり、実用性が増したことから、一層注目を集めています。

2.従来の「AI」と「生成AI」の違い

生成AIが注目される以前から、AIは使用されていました。従来のAIは特定定型業務効率化自動化焦点を当てています。その影響力ビジネス全体には及ばず、データ分析分類予測意思決定支援が主な役割となっています。そのため、従来のAIには新しいコンテンツ高度生成困難で、活用範囲も限られていました。こうした制約は、学習データの量と質や、モデル設計特性に大きく依存しており、出力精度を高めることは技術的課題となっていたのです。

一方生成AIはAIの一種ではあるものの、文章画像音声動画などのデジタルコンテンツを生み出すことを目的利用するという点で、従来のAIとは異なるものといえます。

3.生成AIの種類・できること

生成AIが作成できるコンテンツには、いくつかの種類がありますが、代表的な4つを紹介します。

文章生成AI 文章生成AIは、ユーザーが主にテキストで打ち込んだ質問や指示に対して、文章で応答します。まるで人間とチャットしているかのような方法でやり取りが可能です。メールやレポートの作成をサポートしてもらうなど、ビジネスのさまざまなシーンで活用できます。
画像生成AI 画像生成AIは、ユーザーの指示に対応する画像を生成します。テキストによる指示だけでなく、参考画像の入力にも対応し、ユーザーの意図により近い画像を作成します。これにより、広告やホームページ、社内資料向けの画像制作などにおいて、従来の撮影や編集作業の負担を大幅に軽減します。
音声生成AI 音声生成AIは、ユーザーの指示に基づいて人工的な音声を生成します。あらかじめ特定の人物の音声データを大量に読み込ませておくことで、まるでその人自身が話しているかのような声色を再現できます。コールセンター業務の自動化や、動画へのナレーション追加などに利用可能です。
動画生成AI 動画生成AIは、ユーザーからの文章や画像、動画などを用いた指示に従って、動画を生成します。ほかの生成物と比べると、動画は情報量が多く、生成する難易度が高いとされています。そのため、従来は数秒程度の短編作品を作り出すのが精一杯でしたが、現在では、1分以上の作品制作が可能になっています。そうした状況を受けて、SNS投稿用や社内マニュアル用などの動画コンテンツ作成に、生成AIが活用されています。

このように生成AIは多様コンテンツ生成可能で、活用範囲が日々拡大しています。ただし、生成内容正確性には注意必要です。また、プライバシー著作権などの倫理的法的観点からも、利用ガイドラインに基づく適切運用が求められます。

4. 生成AIを活用したサービスや技術

生成AIを活用した代表的サービスは、ChatGPTです。膨大な量の文章データ事前学習しているため、質の高いコンテンツ作成できます。ユーザーチャット形式でAIと対話しながら、必要文章画像効率的生成可能です。短い文章での指示出しにも対応でき、長い文章を読み込ませて翻訳要約も行えます。画像生成時には、生成された画像に対して、追加指示を与えることで調整することもできます。

近年は、音声入力機能追加され、ユーザーとChatGPTが音声でやり取りできるようになり、音声会話しながらアイデアを考えるといった使い方も多くなっています。

生成AIの技術は、情報収集領域でも進化を続けています。インターネット上に存在する膨大文献データ自動的分析整理し、効率的レポート作成実現することで、リサーチ工程省力化できるようになりました。さらに、レポートにはあらかじめ生成AIが参考にしたURLが含まれており、出典明確に示しながら情報を扱える点も大きなメリットです。このように、生成AIの応用範囲急速に広がっています。

生成AIに使用されている技術 (生成モデル)

生成AIの技術的基盤となっているのが「生成モデル」です。

生成モデルとは、学習したデータ特徴関係性を基に、新しいデータを生み出す仕組みを指します。現在多くの生成AIは、この生成モデルを「ニューラルネットワーク」で実装しています。これにより、大規模学習データから高度生成可能になりました。

ニューラルネットワークは、人の脳の神経細胞参考モデル化されたものです。生成AIの学習では、大規模データセット使用し、データに含まれるパターン関係性見出します。この学習過程で、ニューラルネットワークは与えられたデータ特徴抽出し、それらの表現段階的獲得していきます。

こうした多層的学習仕組みを「ディープラーニング (深層学習)」と呼びます。事前学習によって獲得した知識を基に、生成AIは新たな入力 (指示) に対して適切出力 (コンテンツ) を迅速生成できるのです。

ChatGPTでは「GPT」という生成モデル使用されています。GPTは「Generative Pre-trained Transformer」の略称で、大規模データセット事前学習されたモデルです。GPTモデルは繰り返しアップデートされ、新しいバージョンのGPTモデル公開されています。

5.生成AIを企業で活用するメリット

従来のAIはデータ入力フォーマット作成定型的な問い合わせ応答といった定型業務効率化が主なメリットでしたが、生成AIはより幅広活用可能です。例えば、生成AIを導入することでコスト削減につながります。

生成AIを用いてコンテンツ作成すれば、これまで外注していた制作依頼不要になります。社内制作していた場合も、社員業務負荷軽減し、ほかの業務集中しやすくなります。

従来のAIはデータ入力フォーマット作成定型的な問い合わせ応答といった定型業務効率化が主なメリットでしたが、生成AIはより幅広活用可能です。例えば、生成AIを導入することでコスト削減につながります。

コストダウンのイメージ画像

生成AIを用いてコンテンツ作成すれば、これまで外注していた制作依頼不要になります。社内制作していた場合も、社員業務負荷軽減し、ほかの業務集中しやすくなります。

6.生成AIを企業で活用するデメリット

生成AIは便利である一方で、リスクも伴います。誤った情報を含むコンテンツ生成される可能性があり、特に顧客対応時誤情報提供されると、深刻問題発展する恐れがあります。そのため、生成されたコンテンツ人間による確認不可欠です。

また、学習データに含まれる偏見差別的要素出力反映されることで、企業イメージを損なう可能性も考えられます。さらに、著作権侵害プライバシー侵害による昨今ニュースで取り上げられているような風評被害といった新たな問題にも注意を払う必要があります。社内データ学習利用する場合情報流出リスクが伴い、機密情報顧客データの取り扱いには、明確ガイドライン運用プロセス整備が求められます。

7. 生成AIのビジネス活用事例

KDDIでは2023年4月から、生成AIによる業務改革実践し、その知見をお客さまに提供する社内プロジェクト展開しています。万全セキュリティを施した社内版ChatGPTである「KDDI AI-Chat」を開発し、約1万人社員自由に使える環境整備して、「KDDI Gen.AI CoE」(略称:KGA) というバーチャル組織中心活動推進しています。

さまざまな部門社員試行錯誤を重ねることで、以下のような活用例が生まれています。

  • 面接日程調整をAIにより効率化した
  • 企画文案などのアイデア出しで、複数ペルソナ (架空人物像) を設定し、それぞれの立場から問いを投げ掛けると、多様な答えが得られた
  • プログラミング作業活用し、従来は1日かかっていた作業を2~3時間短縮できた

8. まとめ

生成AIは、文章画像音声動画など、多様コンテンツ効率的生成できる技術として注目を集めています。従来のAIが定型業務効率化を主な目的としていたのに対し、生成AIはより創造的業務にも活用できます。昨今企画立案アイデア創出支援ツールとしても機能し、ビジネス可能性を大いに広げています。

一方で、誤った情報生成著作権問題データの取り扱いなど、使用にあたって考慮すべき課題存在します。企業での活用においては、セキュリティ面での対策や、用途に応じた適切運用設計重要です。社内での実証実験を重ねながら段階的導入範囲を広げていくアプローチが、これらの課題に対する有効解決策となります。

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