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IDaaSとは?機能・導入メリット、認証の仕組みを解説

IDaaSとは?機能・導入メリット、認証の仕組みを解説

2026 1/23
企業で利用するSaaSが急増し、ID管理の複雑化や情報漏えいリスクが高まるなか、クラウドで認証基盤を提供するIDaaS (Identity as a Service) が注目されています。IDaaSは、IDの一元管理やアクセス制御をはじめ、監査ログなどを統合的に提供し、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現できる点が特徴です。
本記事では、IDaaSの仕組みから導入メリット、選定ポイントまでを詳しく解説します。

※ 記事制作時の情報です。

1.IDaaSとは何か

IDaaS (アイダース) とは、ユーザーID管理認証基盤クラウド上で提供するサービスです。既存のID管理統合するIAMをクラウド上で実現するもので、一度ログイン複数システム・アプリケーションアクセスできるシングルサインオン (SSO) や多要素認証などの機能を備えています。

インターネット経由でさまざまなアプリケーション提供するSaaSとは異なり、認証基盤特化している点が特徴です。

IDaaSとは何かのイメージ画像

昨今ではテレワーク普及クラウド利用拡大により、各サービス安全利用するための認証基盤としてIDaaSの導入加速しています。

1-1. IDaaSの必要性

近年個人情報保護法改正などにより、企業には厳格情報管理アクセス制御が求められています。IDaaSは、ID権限適正管理アクセスログ可視化を通じて法対応支援します。また、民法改正による契約管理デジタル化が進むなか、認証基盤安全性確保は避けて通れない課題です。

KDDIが提供するKDDI IDマネージャーでは、法令遵守したプライバシーガバナンス構築から実際取得したデータ同意管理まで、より高いセキュリティ水準実現できます。

2.IDaaSの主要機能

IDaaSの主要機能のイメージ画像

IDaaSは、シングルサインオン (SSO)、ID一元管理多要素認証アクセス制御監査ログなどの認証基盤機能提供し、セキュリティ強化運用効率化課題をまとめて解決します。

  • シングルサインオン (SSO)
  • ID一元管理連携
  • 多要素認証
  • アクセス制御
  • 監査ログ機能

2-1. シングルサインオン (SSO)

シングルサインオン (SSO) は、一度ログインするだけで複数クラウドサービス業務システム連続してアクセスできる仕組みです。

IDaaSではSSOに必要認証プロトコルSAML (注1) やOpenID Connect (注2) などの標準認証方式対応し、パスワード入力手間管理負担大幅削減します。

具体的には一度認証複数業務システムアクセスできるため、サービスごとにパスワード入力する手間を省けるのが特徴です。さらに、ユーザー複数のIDおよびパスワード記憶更新する必要がなくなるので、パスワード忘れによるログイン失敗再発行依頼減少します。その結果管理者も問い合わせ対応パスワードリセット作業負担が軽くなります。

また、認証方式統一できるため、全社セキュリティレベル均一化しやすい点が特徴です。

  • 注1) SSOを実現するための認証方式で、異なるインターネットドメイン間でのユーザー認証実現するXMLベース標準化された認証プロトコル
  • 注2) ウェブサービス間でユーザー身元確認 (認証) し、基本的プロフィール情報安全連携するための標準仕様

2-2. ID一元管理・連携

ID一元管理では、従業員外部パートナーアカウント情報をIDaaS上で統合的管理できます。

Active Directory人事システム連携することで、入社時アカウント作成組織変更時権限更新退職時アカウント自動削除などを自動化可能です。これにより、従来Excel管理手作業でのアカウントメンテナンス時に生じていた漏れや遅れがなくなり、内部不正リスク低減できます。

また、複数SaaSへのアカウント連携可能なため、運用負荷を大きく削減できる点も強みです。

2-3. 多要素認証

多要素認証 (MFA) は、パスワードに加えて別の要素を組み合わせることで、なりすましを防ぐ認証方式です。

IDaaSでは、指紋や顔による生体認証ワンタイムパスワード端末証明書スマホアプリによるプッシュ認証など複数手段利用できます。単一パスワード依存しないため、万が一パスワードが漏えいした場合でも、不正ログインリスク大幅低減できる点が特徴です。

また、従業員利用環境に応じて柔軟認証レベル設定できるため、セキュリティ利便性両立できます。

2-4. アクセス制御

アクセス制御は、次のような条件に応じて、利用可能サービス機能を細かく制限できる仕組みです。

  • ユーザー属性
  • 役職
  • 所属部門
  • 利用端末
  • 接続元IPアドレス

この仕組みを利用し、社外IPからのアクセス原則禁止私用端末閲覧のみ許可特定部門のみ高権限機能開放など、業務実態に合わせたポリシー設定可能です。

これにより、情報過剰アクセスデータ持ち出しリスク抑制し、ゼロトラスト型 (社内外問わずすべてのアクセスを常に検証する考え方) のセキュリティ運用実現します。

2-5. 監査ログ機能

監査ログ機能では、ログイン履歴認証方法アクセスサービス権限変更設定操作などを時系列詳細記録できます。これにより、万が一不審アクセス発生した際も、原因特定影響範囲確認迅速に行えます。

また、内部統制コンプライアンス対応必要証跡自動的蓄積でき、情報システム部門監査業務大幅効率化します。

クラウドサービス全体ユーザー行動一元的可視化できる点は、IDaaSが持つ大きなメリットの一つです。

3.IDaaSを導入するメリット

IDaaSの導入は、セキュリティ担当者だけではなく、従業員にも大きなメリットをもたらします。

  • セキュリティリスク低減
  • ID管理業務効率化
  • ユーザー利便性向上

3-1. セキュリティリスクの低減

IDaaSはゼロトラストモデルに基づき、すべてのアクセス検証することでセキュリティ強化します。

多要素認証アクセス制御により、パスワード漏えい時の不正ログインリスク低減可能です。また、退職者のID削除自動化することで、アカウント削除漏れによる内部不正防止できます。

さらに、ログ監査機能によって異常アクセス早期検知できるため、情報漏えい対策としても有効です。

3-2. ID管理業務の効率化


IDaaSは、ユーザーアカウント発行権限変更停止作業自動化し、管理者運用負荷削減します。

従来のExcelや個別システムでのID管理から脱却し、ミス更新漏れのリスク低減できます。また、人事システムとの連携により、入退社異動に伴う作業即時反映されるため、IT管理者対応遅れによる業務停滞防止可能です。

このように運用工数削減することで、IT部門はより戦略的業務リソースを割けるようになります。

ID管理業務の効率化のイメージ画像

3-3. ユーザーの利便性向上

シングルサインオンにより複数サービスログインが1回で済むため、ユーザーはID・パスワード管理負担から解放されます。

頻繁発生するパスワードリセット依頼減少し、業務中断最小化できます。また、クラウドベース認証基盤により、社外からでも安全アクセスできるため、テレワーク環境にも柔軟対応可能です。

デバイスを問わずスムーズサービス接続できることで、働く場所時間依存しない快適業務環境実現します。

4.IDaaSを導入するデメリット

IDaaS導入には多くのメリットがある一方で、事前把握しておくべきデメリットもあります。これらを理解したうえで導入判断することが重要です。

  • コスト導入負荷
  • 連携できないシステム存在
  • 障害時業務影響範囲

4-1. コストと導入負荷

IDaaSは初期費用に加え、ユーザー数に応じた月額費用発生するため、長期的コスト管理重要です。また、導入時には認証方式設定既存システムとの連携セキュリティポリシー整理など一定工数必要となります。

特に大規模組織では調整項目が多く、導入計画策定不可欠です。費用対効果見極めるためには、削減できる運用工数セキュリティリスク低減効果も併せて評価する必要があります。

4-2. 連携できないシステムの存在

IDaaSは多くのSaaSやシステム連携できますが、すべてに対応しているわけではありません。特に古いシステムオンプレミス型のシステムでは、認証方式対応しておらず連携できないケースがあります。

事前にSAMLやOpenID Connectに加えてOAuth 2.0 (注3) などの対応可否確認し、必要に応じて連携システム改修プロキシ認証代替システム検討することが重要です。

現場利用する業務システムとの連携不十分だと、ID管理二重化し、かえって運用負担が増えるリスクがある点に注意しましょう。

  • 注3) ユーザーパスワードを教えずに、他のアプリ自分情報へのアクセス許可安全に委ねるための仕組み、認可プロトコル

4-3. 障害時の業務影響範囲

IDaaSは全社横断利用される認証基盤のため、万が一サービス停止した場合複数業務システムログインできなくなるリスクがあります。この影響範囲は広く、事業継続に大きなインパクトを与えかねません。

そのため、導入前にはSLA (サービス品質保証) の内容過去稼働実績確認し、障害時代替手段緊急対応フロー整備しておくことが重要です。

信頼性の高いIDaaSサービスを選ぶことが、安定運用前提条件となります。

5.IDaaSサービスの選定ポイント

IDaaSサービス国内外含多数存在します。自社利用環境将来計画に合ったサービス選定するためのポイント紹介します。

  • 対応サービス拡張性
  • セキュリティ機能信頼性
  • コストパフォーマンス
  • サポート体制

5-1. 対応サービスと拡張性

自社利用するSaaSや社内システム連携できるかを確認することが重要です。また、SAMLやOpenID Connectをはじめ、OAuth 2.0などの標準規格への対応状況チェックしましょう。

将来的利用システム増加した場合でもスムーズ連携できる拡張性を備えているかが、長期的導入効果左右します。

5-2. セキュリティ機能と信頼性

多要素認証 (MFA) やアクセス制御など、必要認証強度実装されているかを確認します。加えて、稼働率実績やISO27001などの第三者認証取得有無重要です。

これらを自社セキュリティポリシー照合し、要求基準を満たすサービスかどうかを判断する必要があります。

5-3. コストパフォーマンス

ID数や利用機能に応じた料金体系確認し、拡張時追加費用まで含めて予算に収まるかをシミュレーションします。無料トライアル検証環境活用して、自社運用に合うかを実際体験し、費用対効果正確見極めることも重要です。

5-4. サポート体制

日本語サポート有無、問い合わせ対応時間帯応答スピード確認します。特に、障害発生時対応フロー復旧支援範囲事業継続直結するため重要です。

また、導入時設定支援技術サポート手厚さも、スムーズ導入や立ち上げに影響するため必ず確認しましょう。

6.KDDIの導入事例

本章では、KDDIが提供するIDaaS「KDDI IDマネージャー」の代表的ユースケース紹介します。

  • 既存サービスへの認証強化セキュリティ向上
  • ID / PASSWORDの統合ユーザビリティ改善
  • フェデレーションIDによるID統合

6-1. 既存サービスへの認証強化でセキュリティを向上

これまでIDとパスワードだけでログイン管理していたサービスに対して、KDDI IDマネージャー導入することで、多要素認証パスワードレス認証 (FIDO認証) を容易実装し、不正アクセスリスク低減可能です。

これにより、認証基盤安全性短期間強化でき、企業ユーザー安心してサービス利用できる環境実現できます。

6-2. ID・PASSWORDの統合でユーザビリティを改善

サービスブランドごとに分かれていた複数会員サービスで、それぞれ異なるID・パスワード管理していた状態から、KDDI IDマネージャーによってIDを一元化できます。

また、ユーザーは1つのログインIDで複数サービス利用できるようになり、各サービスへの再登録や別々の認証情報を覚える必要がなくなります。これにより、ユーザビリティ向上するとともに、企業側でもID管理負荷削減できます。

6-3. フェデレーションIDによるID統合

複数サービスブランド横断利用するユーザーは、従来であればサービスごとに別のIDが必要でした。

KDDI IDマネージャーフェデレーションID機能活用すれば、既存IDのままサービス横断して利用可能です。ポイント連携サービス間の回遊性が高まり、顧客ロイヤリティ強化にもつながります。

7.まとめ

IDaaSは、増加し続けるクラウドサービス利用を、安全かつ効率的運用するために欠かせない基盤です。認証強化やIDの一元管理監査ログによる可視化などを通じて、企業セキュリティ業務効率を大きく高めます。

導入に際しては、機能・コスト・信頼性・サポート体制バランスよく比較し、自社運用に適したサービスを選ぶことが重要です。

KDDIは豊富導入実績サポートで、安全なID運用支援します。

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