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サーバー構築の手順について~サーバーの種類や構築の注意点も~

サーバー構築の手順について
~サーバーの種類や構築の注意点も~

2025 10/22
企業活動に欠かせないIT基盤のなかで、サーバーはデータやシステムを支える非常に重要な存在です。メールの送受信やWebサイトの運営、業務アプリケーションの利用など、私たちが日常的に行う多くの業務は、すべてサーバーの仕組みに支えられています。本記事では、サーバーの基本的な役割から種類、構築手順、導入時の注意点までを分かりやすく解説します。自社でのサーバー導入を検討している方に向けて、基礎知識から実践的な内容まで整理しました。

※ 記事制作時の情報です。

1.サーバーとは何か

サーバーとは、ネットワークを通じて情報機能をほかのコンピューター提供する役割を持つ機器のことです。例えば、メール送受信を行うメールサーバーやWebページ表示するWebサーバーなどが代表例です。利用者 (クライアント) からのリクエストを受け取り、必要データ処理を返す仕組みで動いています。
企業にとっては業務情報共有を支える基盤となり、安定した運用実現するために欠かせない存在といえるでしょう。

サーバーのイメージ画像

2.サーバー構築とは?

サーバー構築とは、企業業務サービス円滑に進めるためにサーバー環境を整えることを指します。単に機器用意するだけでなく、目的に応じたシステム設定セキュリティ対策を施し、安定して稼働できる状態を作り上げます。例えば、社内データ安全管理したいのか、Webサービス提供したいのかによって必要設定は異なります。
適切構築されたサーバーは、効率的業務運営可能にし、信頼性の高いIT基盤として企業活動を支えるのです。

3.サーバーの種類一覧

サーバーのイメージ画像

サーバー用途構成に応じて分類されます。主に物理サーバー仮想サーバーサーバーOSに分類されます。
サーバー単体機能するのではなく、複数を組み合わせて利用されるケースも多く、役割分担をすることで全体性能信頼性を高めることが可能です。

3-1. 物理サーバー

物理サーバー専用ハードウェア1台でサービス提供する方式です。高い処理能力安定性を持ち、大規模システム高負荷環境に適しています。導入運用コストが高めで、拡張変更には柔軟性が低い点が特徴です。
しかし、安定性性能重視する場合には依然として有力選択肢となります。

3-2. 仮想サーバー

仮想サーバーとは、物理的な1台のサーバーソフトウェア技術によって論理的複数サーバー環境分割する技術です。各仮想環境独立したサーバーとして機能し、CPUやメモリストレージなどのリソース動的配分できます。
一方で、物理サーバー比較すると処理性能オーバーヘッド (注1) が生じるため、高負荷アプリケーションでは性能検証必要になります。

  • 注1) ネットワーク通信において、ユーザーデータそのもの以外付加されるヘッダー情報や、通信制御、誤り検出訂正などのためのデータ処理にかかる負荷時間のこと。

3-3. サーバーOS

サーバーOSは、サーバー基盤となるオペレーティングシステムです。代表的なものには「Windows Server」「UNIX系」「Linux系」があります。それぞれの特徴以下のとおりになります。

4.サーバー構築におけるサーバー選定ポイント

サーバー構築成功させるには、自社要件に合ったサーバー適切に選ぶことが不可欠です。まず利用目的明確にし、想定される同時アクセス数やデータ量から必要処理能力判断します。
また、初期導入コストだけでなく、保守費用電気代などのランニングコストを含めた総予算考慮することも重要です。これらの要件から、高い性能が求められる大規模システムには物理サーバーリソース効率的利用したい場合仮想サーバー初期投資を抑え迅速に始めたい場合クラウドサーバーが適しています。
加えて、社内技術者スキルレベルに応じた運用体制や取り扱うデータ機密性見合セキュリティ対策万一障害に備えたバックアップ計画事前設計しなくてはなりません。

5.サーバー構築の手順

サーバー構築の基本手順は、

① 要件定義
② システム設定
③ 構成図作成
④ 実際のサーバー構築

の順で進めます。各ステップ明確計画を立てることで、安定した運用可能になり、トラブル発生時にも迅速対応できます。

サーバー構築の手順のイメージ画像

① 要件定義

サーバー構築最初段階要件定義です。利用目的必要処理能力セキュリティ水準明確にし、将来的拡張性考慮します。業務フローシステム利用状況具体的に洗い出すことで、設計運用支障のない土台を作れます。十分検討された要件定義は、安定した運用効率化基礎となり、障害トラブル未然に防ぐ役割も果たします。計画段階時間をかけるほど、長期的信頼性の高いサーバー環境構築できます。

② システム設定

次にサーバーOSや必要アプリケーション設定を行います。ユーザー権限管理ネットワーク設定セキュリティポリシー適用も含まれます。適切システム設定により、不正アクセス防止安定した運用可能になります。
また、ログ管理監視設定を組み込むことで、トラブル早期発見迅速対応実現できます。

③ 構成図の作成

構成図は、サーバーネットワーク機器接続関係一目理解できるように整理した図です。システム全体構造視覚的把握できるため、トラブル発生した際には原因特定修復作業迅速に行えます。
また、設計段階作成しておくことで、将来的システム拡張変更スムーズに進められます。特に法人では、複数部門拠点が関わることが多いため、関係者全員が見て理解できるわかりやすい図にすることが重要です。
こうした明確構成図は、安定したサーバー運用を支える基盤となり、業務効率向上迅速対応可能にします。計画段階丁寧作成することが、長期的信頼性の高いサーバー運用直結します。

④ サーバー構築

要件定義や構成図をもとに、実際のサーバー構築を行います。ハードウェアの設置、OSやアプリケーションのインストール、ネットワーク接続、セキュリティ設定を順序立てて実施し、動作確認を行います。問題がなければ本番運用に移行します。初期設定やテストを丁寧に行うことで、安定したサーバー環境を確保でき、業務の継続性を高めます。計画的に構築を進めることが、長期的に信頼性の高いIT基盤を維持するためのポイントです。

6.サーバー構築の際の注意点

サーバー構築する際は、まず利用目的明確にすることが重要です。そのうえで、不正アクセス情報漏洩を防ぐセキュリティ対策、日々の監視保守といった運用設計障害時サービスを止めないための冗長化具体的計画します。
これらを計画的に行うことで、安定した運用環境確保し、トラブル障害へのリスク最小限に抑えられます。

6-1. 利用用途を明確にする

サーバー用途によって必要性能構成が大きく変わります。Web公開用なのか社内業務用なのかを事前明確にしないまま構築すると、性能不足過剰投資原因となります。目的に応じて最適設計を行い、サーバー性能機能最大限に活かせる環境を整えることが重要です。事前用途確認が、安定した運用効率化につながります。

6-2. セキュリティ対策を徹底する

サーバーは常に外部攻撃脅威にさらされています。ファイアウォール導入権限管理定期的パッチ適用などの対策徹底することが不可欠です。対策を怠れば情報漏洩業務停止危険が高まります。安全性維持のため、計画的かつ定期的監査重要です。

6-3. 運用設計までしておく

サーバー構築ゴールではありません。バックアップ方式世代管理監視アラート設計キャパシティ計画を整え、日々の運用を滞りなく行えるよう事前準備しておく必要があります。運用手順連絡体制まで含めた全体設計が、障害時迅速復旧安定稼働を支え、長期的信頼性を高めます。
また、定期的見直しと演習も欠かさないよう注意しましょう。

6-4. 多重化も検討する

業務を止めないためには、障害発生前提多重化を施すことが有効です。複数台構成片系故障しても他系処理継続できるよう設計します。BCPの要素としても重要で、停止リスクを抑えられます。ロードバランサーフェイルオーバーデータ多重化まで含め設計検証し、構築段階から計画すれば安心して運用できます。

7.企業がサーバー構築を進める方法

7-1. 社内で進める

社内にIT部門有識者がいる場合は、サーバー構築自社で進められます。自社ノウハウ蓄積し、要件に応じた柔軟カスタマイズもしやすい点が強みです。
一方で、人材育成運用保守負荷増コスト増は課題です。計画的リソース配分教育手順標準化を組み合わせれば、効率的安定した構築運用実現します。SLAの設定ドキュメント整備セキュリティポリシー策定まで含めて進めれば、社内ナレッジ循環させ、継続的改善にもつながります。

7-2. 信頼できる業者に外部委託する

外部業者委託すれば、専門知識豊富実績を活かし、短期間安定したサーバー基盤構築できます。運用監視障害対応サポートも受けられるため、社内専門人材不足していても安心です。
一方費用発生するため、要件定義やSLA、変更管理を含む連携体制を整え、品質コスト最適化を図ります。契約範囲責任分界費用内訳保守時間帯明確化し、セキュリティ要件ドキュメント整備まで含めて合意しておくと、移行後運用スムーズです。

8.まとめ

サーバー企業のIT基盤を支える要となる存在であり、構築には正確知識十分計画不可欠です。サーバー種類や選び方を正しく理解し、要件定義から運用設計まで段階を踏んで対応することで、安定したシステム環境実現できます。
また、自社構築するか外部業者委託するかの判断重要です。それぞれのメリット課題見極めて、自社最適アプローチを選ぶことが、サーバー導入成功へ導くポイントとなります。

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