売上アップにつながる、顧客満足度向上への取り組みをご紹介する本シリーズ。本コラムでは、より身近なものになった『動画』を使った顧客満足度向上のための施策を取り上げます。スマートフォンの登場や動画サイトの普及により、動画撮影や動画閲覧への敷居が低くなった今、ビジネスシーンで、動画をどのように活用するのが有効なのかをご紹介していきます。
情報の伝達方法として、動画の活用が急速に普及しつつあります。例えば動画系のソーシャルメディア、特にYouTubeの利用率は20代で90%以上、10代、30代、40代でも7割以上に及んでいます (注)。その背景には、スマートフォンやタブレットで手軽に動画が閲覧できるようになったことや、撮影できるようになったことが考えられます。ビジネス面でも、多くの企業も自社ホームページに動画を掲載したり、インターネット広告の1つとして動画を活用したりし始めています。
今後も、ビジネスの場で動画が活用される潮流はますます加速することが予想されます。では、どのような目的で動画が役立てられるのでしょうか。代表的な活用方法は下記の通りです。
活用方法 [1] 販促・営業
活用方法 [2] マニュアル
活用方法 [3] カスタマーサポート
活用方法 [4] 社員教育
活用方法 [5] 採用活動
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
動画は販促・営業への活用も有効です。映像と音声を活用して複雑な内容でも分かりやすくまとめることができ、インパクトある表現で顧客に対して記憶に残るようなアピールが可能です。動画は自社ホームページやSNSなどに動画を掲載するほか、商談の場で直接お客さまに見せながら商品説明をすることで理解を促すという方法も考えられます。
商品の使い方や操作マニュアルとして動画を活用することもできます。自社ホームページ上で顧客に提供する、営業担当者やサポート担当者などがタブレットやスマートフォンに動画マニュアルを入れて持ち運ぶといった使い方があります。
多くの企業では、ホームページなどにFAQ (よくある質問と回答) を掲載していますが、ここに、テキストでの回答と合わせて動画を活用することで、ユーザーの疑問解消を手助けすることも可能です。また、前項のように営業担当者やサポート担当者などがタブレットやスマートフォンに、サポート用の動画を入れておくことで、お客さまの理解を助ける補助資料のひとつにもなります。
映像と音声で表現できる動画は、教育・学習に最適なツールです。特に、言葉だけでは難解な内容や製品の使用方法を解説などに適しています。また、スマートフォンやタブレットでいつでも閲覧できる環境を整えることで、何度も確認して知識を身につけることができます。商談の前に商品解説の動画を再度確認してプレゼンに臨むということもできるでしょう。
社員募集にも動画は活用できます。会社概要や企業イメージを紹介する動画をホームページ上に掲載している企業も増えています。また、『バーチャル企業見学 (工場見学)』と題して、自社内の魅力的な施設を紹介し、応募者にアピールすることで、社内の雰囲気を感じてもらおうとしている企業もあります。
さまざまなビジネスシーンで効力を発揮する動画。その制作は難しいかというと、実はスマートフォンで撮影・編集して公開する…ということもできるほど、手軽で簡単なものになっています。
もちろん企業イメージに大きく関わる商品プロモーションや、トップや経営層のインタビュー動画などは、経験豊富な専門業者に制作を依頼すべきでしょう。
しかし、例えば社内用のマニュアルなどは、スマートフォンとITツールさえあれば内製で作成することが可能なのです。
文字よりも情報量が豊富で印象に残りやすい動画は、顧客満足度向上にとっても効果的で、すでに多くの企業が活用し始めています。
次回は、動画の具体的な活用事例について見ていきます。
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