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代表電話・電話番号を変えずにPBXを更改するには?クラウド電話の導入ガイド

代表電話・電話番号を変えずにPBXを更改するには?
クラウド電話の導入ガイド

2025 9/26
「PBXを入れ替えたいが、代表電話の番号は変えたくない」そんな課題を抱える企業は少なくありません。顧客とのやり取りが多い会社にとって、電話番号の変更は大きなリスクにもなりかねません。しかし近年では、電話番号をそのままにPBXを更改する方法がさらに選びやすくなっています。本記事では、代表電話番号を変えないままPBXを見直す方法や、クラウド電話への移行手順、実際の導入事例までわかりやすく解説します。

※ 記事内の部署名、役職は取材当時のものです。
※ 記事制作時の情報です。

1.PBXとは:オフィスの電話環境を支える電話交換機

PBXとは「Private Branch Exchange」の略称で、外線内線通話管理制御する電話交換機のことです。会社代表電話番号部署ごとの電話機をまとめてコントロールする役割を担います。一般家庭では1回線に1台の電話機接続するのが基本です。一方企業では複数部署スタッフが同じ代表電話番号共有しながら、内線通話着信の振り分けを行う必要があるため、PBXの導入一般的です。

PBXには、主に次の2つのタイプがあります。


1-1.クラウドPBX|柔軟性・コスト面に優れたクラウド型

クラウドPBXは、PBXの機能インターネット経由提供するサービスです。拠点人数増減にも柔軟対応できるため、テレワーク多拠点展開との相性がよいのが特徴物理的なPBX機器社内設置する必要がないため、導入から運用までの負担が少なく、初期費用が抑えやすい点もメリットです。近年では、テレワーク普及やBCP対策、働き方の多様化対応する手段として、多くの企業クラウドPBXを導入しています。

こんな企業におすすめ:

  • 外出先や在宅勤務での電話対応が多いため、外線をスマートフォンやPCで利用したい
  • 高品質な通話を維持しながらも、信頼性や柔軟性も確保したい
  • 初期費用や保守コストを抑えてスピーディーに導入したい

1-2.オンプレミスPBX|自社設置型で安定性に優れる

オンプレミスPBXは、自社オフィス物理的なPBX機器設置して運用する従来型システムです。通話社内ネットワークを通じて制御されるため、通信安定性遅延の少なさが特徴です。自社内システム完結できるため、セキュリティ面や機能カスタマイズ性にも優れています。

こんな企業におすすめ:

  • 外出先からの通話やテレワークが少なく、主に社内通話が中心
  • 既存のPBX設備を活用しつつ、追加投資を最小限に抑えたい
  • 高品質な通話でトラブルを防ぎ安定運用できる環境を構築したい

2.クラウドPBXに更改しても代表電話や電話番号はそのまま使える

PBXのクラウド化を検討する企業にとって、「今の代表電話番号を変えないまま移行できるのか?」という不安があるのではないでしょうか。結論クラウドPBXに更改しても、多くの場合は、これまで使用していた代表電話固定電話番号をそのまま使うことができます。

現在電話番号維持したままクラウドPBXへ移行する方法複数ありますが、中でも「番号ポータビリティ(LNP)」を活用すれば、物理的機器設置せずに移行可能です。

特に、2025年1月より開始された「双方向番号ポータビリティ」の導入によって、従来対象外だったNTT以外事業者発行した市外局番も引き継ぎが可能になったため、クラウドPBXへのスムーズ移行後押ししています。ただし、発番元通信事業者地域によって対応可否が異なるため、導入前には事前確認必要です。

どの番号クラウドPBXで引き継げるのか、より詳しく見ていきましょう。

3.クラウドPBX移行時にそのまま使える電話番号の種類

クラウド電話でそのまま変えないで利用できる番号以下のとおりです。


3-1.フリーダイヤル (0120・0800)

顧客サービスや問い合わせ窓口として使われるフリーダイヤル番号は、クラウドPBXで引き継ぎが可能です。新たに取得したクラウドPBX番号に対してフリーダイヤル番号紐付設定することで、既存顧客影響を与えることなく運用継続できます。


3-2.市外局番 (03・06など)

市外局番クラウドPBXでそのまま利用可能です。市外局番地域に根ざした印象を与えるため、特に営業拠点を持つ企業にとって重要資産となります。ただし、クラウドPBX事業者によっては一部地域番号移行制限があるため、事前確認必要です。


3-3.050番号 (IP電話番号)

050番号インターネット回線利用するIP電話番号比較的自由度が高く、クラウドPBXでも利用可能です。ただし、発番元通信事業者サービス仕様によっては移行できない場合もあるため、こちらもクラウドPBX事業者事前確認しておきましょう。

4.電話番号を変えないでクラウドPBXに移行する方法

クラウドPBXへの移行時に、電話番号をそのまま利用する方法は、番号種類によって異なります。


4-1.フリーダイヤルの場合

フリーダイヤル番号は、クラウドPBXに新たに取得した代表番号紐付けることで、継続利用可能です。この設定により、従来どおりフリーダイヤル経由での顧客対応可能になります。ただし、紐付け先の代表番号クラウドPBXで利用可能であることが前提となります。


4-2.市外局番の場合

市外局番電話番号クラウドPBXで利用するには、主に以下の2つの方法があります。

■ VoIPゲートウェイの設置

既存電話回線を、VoIPゲートウェイを介してクラウドPBXに接続する方法です。この方法では、物理的機器設置必要となります。

■ 番号ポータビリティの利用

番号ポータビリティ利用して、現在電話番号クラウドPBXに直接引き継ぐ方法です。VoIPゲートウェイ設置必要ありません。


4-3.050番号の場合

050番号 (IP電話番号) は、クラウドPBXに直接収容できるケースがあります。電話回線設置工事不要ですが、050番号 (IP電話番号) の中にはクラウドPBXに移行できないものもあるため、事前確認必要です。

5.導入事例|PBXを更改して業務効率化を実現した企業の取り組み

PBXの導入更改は、単なる機器の入れ替えにとどまらず、社内外コミュニケーションや働き方そのものを大きく左右します。固定電話クラウド電話のそれぞれの特性を活かしながら、業務効率化コスト削減実現した企業事例をご紹介します。


5-1.コスモ電子株式会社様|使い勝手はそのままに電話環境をスムーズにアップデート

コスモ電子株式会社様では、PBXの更新時期を迎えたことをきっかけに、内線電話化した携帯電話も含めた音声通話環境全面的刷新検討されました。以前から、管理職リーダー層など約100名に携帯電話貸与し、内線として活用していましたが、PBXに依存したシステム構成だったため、転送時タイムラグ運用負荷課題となっていたそうです。

同社が求めていたのは、携帯電話による内線利用継続しながら、老朽化した設備更新し、転送課題解消できる方法でした。そこで、固定電話には既存電話機番号をそのまま活用できる「KDDI 光ダイレクト」を、携帯電話内線化には法人名義のau携帯オフィス電話内線でつなげる「KDDI ビジネスコールダイレクト」を導入しました。

導入後は、固定電話携帯電話間内線転送スムーズになり、携帯電話からの外線発信スムーズかつ快適に行えるように。さらに、かけ放題プラン導入によって、毎月トータルコスト大幅削減しました。加えて、従来固定電話機でしか設定できなかった外線着信自動転送が、社外からリモート設定操作できるようになり、停電時災害時にも対応できるBCP対策強化にもつながっています。

▶︎コスモ電子株式会社様における事例の詳細はこちら (※ KDDIまとめてオフィス株式会社のページへ遷移します。)


5-2.NTP名古屋トヨペット株式会社様|社用スマートフォンを全社員に展開し働きやすさと仕事の効率化を実現

NTP名古屋トヨペット様では、社員私用携帯電話業務利用することに対して抵抗感を抱えていることや、固定電話での取次業務発生することで業務集中しづらいという課題がありました。加えて、固定電話維持費通話料負担も大きく、通信コスト見直しが急務となっていました。

そこで、「KDDI 光ダイレクト」と「KDDI ビジネスコールダイレクト」を導入しました。固定電話機に関しては一人一台体制撤廃し、代わりにauスマートフォン全社員貸与スマートフォン内線化を進めることで、場所に縛られずに通話ができる柔軟通信環境整備しています。

導入後は、社員同士連絡スムーズになり、社内コミュニケーションスピード格段向上しました。さらに、CTIとの連携により、スマートフォン着信時にお客さまの名前使用車種車検満了日などの情報表示されるようになったため、満足度の高い電話応対可能になっています。

そして以前は、代表番号への着信離席中人宛ての内線電話への代理応答で、業務中断されることも多くありましたが、現在各自自分宛ての電話対応のみになったため、集中できる環境が整っています。さらに、私用携帯業務に使う必要がなくなったことで、社員満足度も高まり、働きやすい職場づくりにもつながっています。

▶︎NTP名古屋トヨペット株式会社様における事例の詳細はこちら


5-3.羽後設備株式会社様|PBXのクラウド化で未来を見据えた音声通話環境を構築

羽後設備株式会社様設備工事現場常駐する社員が多く、どこにいても確実業務連絡が取れるよう、早期から携帯電話貸与を進めてきました。しかし、通話料高額になるという課題が生じたため、KDDIからの提案を受けて「KDDI ビジネスコールダイレクト」を導入携帯電話内線化により、通話料大幅削減実現しました。

その後、本社のPBXが更新時期を迎えたことをきっかけに、KDDIより高品質クラウド電話サービスである「Webex Calling」の提案を受け、クラウドPBXの導入決定。これは将来的設備管理効率化やBCP対策強化視野に入れた判断でした。

導入にあたっては、本社支店の間で異なる通話システム使用することによる内線通話への影響懸念されましたが、「ビジネスコールダイレクト」と「Webex Calling」が連携できることから、従来通りの運用維持したままクラウドPBXへの切り替えが可能となりました。実際の切り替えも非常スムーズで、従業員の多くがシステム変更に気づかないほど自然だったとのことです。

また、PBXをクラウド化したことで、従来必要とされたオフィスレイアウト変更に伴う電話工事手配やPBXのトラブル対応などの負担がほぼなくなったため、管理負担が大きく軽減されました。災害時でも代表番号着信外出先から対応できる体制が整ったことでBCP対策強化にもつながっています。今後支店のPBXに関しても更新時期を迎え次第順次クラウド化を進めていく予定です。

▶︎羽後設備株式会社様における事例の詳細はこちら (※ KDDIまとめてオフィス株式会社のページへ遷移します。)

6.PBXの更改:代表電話も電話番号も変えずに通話環境を効率化

PBX機器更改は、電話環境を大きく進化させる選択肢のひとつです。PBX機器更新移行一見大変に思えるかもしれませんが、最適導入方法選択することで、コスト削減業務効率化・BCP対策など、企業多様課題解決する手段になります。オンプレミス型 (固定電話) クラウド電話にはそれぞれの強みがあり、自社に合ったスタイルを選ぶことが重要です。

「何を選べばよいのかわからない」「番号を変えずに移行したい」といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。また、オンプレミスPBX・クラウドPBXを導入して、コスト削減業務効率化成功した4社の事例をまとめた資料もご用意しています。ぜひご覧ください。

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