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日比野 近年、企業のなかでは文書ファイルやデータなどのコンテンツが増加し、さまざまな問題が起きているといいます。 具体的にどのような問題があるのでしょうか。
安達様 情報ガバナンスが利きにくくなりますね。一般的に、コンテンツは、個人のパソコンでドラフトが作成され、レビューに回し、資料を公開した後、不要になったら廃棄/アーカイブするというライフサイクルで成り立っています。この過程で、メールでドキュメントを共有するとファイルが分散してしまい、バージョン管理すらやりにくくなるケースが散見されます。部門のファイルサーバーにも、とにかく何でも保管してしまう。これでは監査業務にも支障が出ますよね。
また情報ガバナンスの観点からいうと、戦略的廃棄はとても重要なのですが、多くの企業では情報の廃棄ができていません。これも、資料が分散しているため、管理できないからです。
Boxは組織全体のストレージとして機能し、さらに部門別、役職別などで細かくアクティビティを設定したり、ログを確認したりできるので、機密性を保ちながら一括したコンテンツ管理を実現できます。
松野 今年はコロナ禍で、企業活動が大きく変化しました。Boxに対するニーズ、また利用状況にも変化があったのでしょうか。
安達様 緊急事態宣言下、多くのお客さまが業務上のコミュニケーション・コラボレーションに苦労していましたが、スムーズにwithコロナに移行したケースもあります。その違いは、コミュニケーションのオープン性にあると考えています。対面や電話、メールのコミュニケーションは、当人同士のやり取りです。しかし近年のWebチャットやWeb会議、そしてBoxは、基本的にオープンな環境で誰でも参加できることが前提です。そして、守るべき情報はクローズドにする。これにより、コラボレーションのしやすさは大きく変わります。このやり方に共感・理解いただけるお客さまからの問い合わせが増えています。
日比野 Boxのサービスについて教えてください。
安達様 分かりやすくいえば、文書ファイルやデータなどさまざまなコンテンツを、安全にクラウドに格納するオンラインストレージ機能を持った、クラウド型コンテンツプラットフォームサービスです。単にコンテンツを保管するだけでなく、業務のコラボレーションやワークフローを実現するプラットフォームとして、世界18万社の企業・組織にご利用いただいています。安全性も高く評価されており、アメリカ航空宇宙局(NASA)でさえもBoxでファイル管理を完結しています。
松野 どのように新しいコラボレーションを実現するのでしょうか。
安達様 たとえオフィス外でも、オープンで誰もが容易にコミュニケーションできる環境があり、機密性が求められる部分の安全性をしっかり担保できれば、セキュアにコラボレーションや業務を進めることができます。「安全性が高い=セキュリティが高いITは、かえって利便性を損なわないか」という疑問もあるかもしれませんが、いまはテクノロジーが進化し、セキュリティと利便性は両立しています。
では、どうやって両立するのか。1つは、厳格なID管理です。もう1つは、そのID管理と連携するファイル共有・一元化プラットフォームの信頼性です。この2つが担保されることで、セキュアに業務のコラボレーションを進め、ビジネスのやり方そのものを進化させていけると考えています。
日比野 具体的に、ファイル共有・管理をオンラインで一元化することで、ビジネスプロセスがどう変化するのでしょう。
安達様 例えば新しい取引先と契約を交わす場合、これまでは社内で契約書のドラフトを作成・レビューし、出来上がった契約書を相手に送って捺印後に返送してもらい、戻ってきた文書を担当部署に送付するといったフローが必要で、社内外で共有・レビューするだけで複数の文書が分散してしまう問題がありました。
Boxの場合、1つのファイルをベースに業務が進むので、文書が管理できなくなるというリスクがありません。レビュー後に出来上がった文書を相手に共有し、電子サインで 署名していただいた後、該当ファイルを文書管理者に告知するという3ステップで完了です。監査業務も効率的に進められます。
さらに、蓄積した文書のテキストを解析し、インサイトの発掘に用いることも可能です。情報が一元化されれば、それだけデータ量が増えるので、より深い洞察を進めることができるでしょう。
こうして、インテリジェントエンタープライズの実現につながると考えています。
日比野 Boxと、ほかの類似サービスとの違いについて詳しく教えてください。
安達様 Boxはオープン性が高く、多くの業務アプリケーションとシームレスに融合できるのが特長です。
例えばSalesforceでは、画面上にBoxのサービスを埋め込んで、Salesforce経由で取引先に出したファイルや見積書、社内承認書などを一元管理・活用できますし、Microsoft Teamsでも、Teamsの画面からBoxにファイルのアップロードやダウンロードが簡単にできます。
日比野 生産性も上がりそうですね。
安達様 そうですね。会議やプロジェクトごとに必要な資料や重要書類が集約されるので、コラボレーションの生産性も飛躍的に伸びると思います。「Box Notes」というメモ作成アプリを活用し、部門や組織をまたいで議事録を作成して会議資料を一元化し、進捗を管理しているお客さまもいらっしゃいます。
自社のケースですと、例えばBoxが主催するお客さま向けの大規模なイベントでも、企画から集客・運営まで極めて少人数で対応できています。これも社内外との調整にBoxが非常に有効に働くためです。
松野 説得力のあるエピソードですね。Boxはなぜ高いオープン性を実現できるのでしょうか。
安達様 Boxがストレージサービスの専業ベンダーだからです。他業務アプリケーションを提供している企業同士だと連携できないケースがありますが、Boxはストレージに特化しているので、さまざまな業務アプリケーションと連携しやすいのです。実はこの「1つに特化」というコンセプトは、ID管理についても同じです。
つまりBoxは、コンテンツの保管・管理のセキュリティレベルに特化し、入り口となるID管理については、KDDI Business IDなど専門の優秀なソリューションと連携し、シングルサインオンを実現する。これにより、入り口で不正侵入を防ぎ、内部ではフォルダごとに細かくセキュリティレベルを設定して情報の安全性を担保するわけです。
ちなみに、Boxの特長であるオープン性は、シングルサインオンでこそ発揮できるので、ID管理ソリューションとの連携はこれからも進めていきたいと考えています
松野 シングルサインオンにより、ID管理・認証を統括することで、Boxの文書管理の効果が一層高まるわけですね。文書管理のあり方の進化が、ビジネスのスピードを加速する可能性を大いに感じました。
本日はありがとうございました。
KDDIではBoxのように、皆さまのテレワークをより円滑に行うためのサービスのご提案を行なっています。