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―新型コロナウイルスとの闘いも2年を過ぎ、働き方もテレワークやハイブリッド型へと変化しています。
これを受け、人事や労務といったバックオフィス業務はどのように変化しているのでしょうか?
オフィスワーカーが中心の企業では、リモートワークが増えるなか、
場所を選ばず打刻ができるSaaS型の勤怠管理システムへのニーズが高まったり、ワークフローもオンラインに切り替えたりするところが増えました。
ウィズコロナの現在ではフルテレワークは少なくなっていますが、
一度経験したリモートワークをきっかけにITツール導入・活用のハードルも
下がりつつあります。
―そうしたなか、バックオフィス業務がいま直面している課題はどのようなものがあるのでしょうか。
お客さまの関心が高い勤怠管理や給与・労務に関することとしては、働き方が多様化したことで、勤怠の状況が見えにくくなっていることが挙げられます。テレワークやフレックス、時間休など柔軟な働き方によって従業員の働きやすさが向上した半面、一律な管理が難しくなりました。
この課題には、働き方改革や労働基準法の遵守といった法的観点と、デジタルトランスフォーメーション (DX) 観点という2つの観点があり、両方の観点でこの課題を解決するために、ITツール導入を検討されるケースが多いと感じています。
テレワーク勤務の状況はどうなのか。今日は休みなのかテレワークなのか。フレックスでいつ業務を開始しているのか、休みをきちんと取得しているのか、残業時間の累積はどうなっているのか。タイムカードを月末に集計してみたら、残業が月80時間を超えていたということもあり得ます。そうなる前に、リアルタイムで適切な対応が取れるよう見える化し、一線を越えるリスクが高まったらアラートを出すといった対応をしなくてはなりません。
勤怠管理は、実はかなり煩雑な業務です。採用のタイミングも全員同じとは限りません。入社年月日のバラバラな社員が複数人、例えば30人いると、年間休日の付与日も30人で異なり、取得状況を把握するのも一苦労です。リスク管理の面からも、勤怠状況を可視化することの必要は高まっていると感じます。
また今後、労働力不足のさらなる深刻化も予測されています。バックオフィス全体としても、限られた人員でいかにスピーディに正確に処理するか、生産性を求められる場面も増えてくるのではないかと思います。
―勤怠管理などバックオフィス業務の課題を抱えている企業はどう対応すれば良いのでしょうか。
企業によって直面している課題はさまざまですが、バックオフィス業務の改善の目安となる考え方が1つあります。定型のルーティンワークで忙殺されていたり、あるいはルーティンワークでミスが多いという場合は、ITを活用した業務のスマート化を考えてみてもよいと思います。
勤怠管理や給与計算などのバックオフィス業務に従事している方の中には「自分のミスで従業員や会社に迷惑をかけてしまう」というストレスを抱えている方もいます。
定型の計算作業に関しては、ツールのほうが人間よりもエラーが起こる確率は格段に少ないはずです。
また、バックオフィスのスマート化を進めておけば、属人的に
1人の担当者で回していた業務も、誰でもできるような体制を作ることができます。
―バックオフィス
のSaaSソリューションは多数ありますが、自社に合ったソリューションの選び方を教えてください。
例えば専任のIT担当者がいない企業ほど、1商材・1サービスでさまざまな分野をカバーしている拡張可能なソリューションがよいと思います。製品のフィロソフィーや使い方、用語、画面メニューが統一されていることがポイントです。
まずは1つの分野で使って、慣れてきたらもう1つと少しずつ拡大していくことで、さまざまな分野の課題に対応していくことができます。
またツールの導入に当たっては、何もすべてを一気に変える必要はありません。
0か100かで考えるのではなく、例えば「スマートフォンでの勤怠入力はできない」という従業員がいたら、まずは使える従業員を対象に切り替えていくなど柔軟に対応すればよいのです。一部がツールに移行するだけでも、紙のタイムカード集計の負荷が減るはずです。「現業務の5割くらい機械化できればいい」くらいのイメージで進めるとよいでしょう。
ーバックオフィスのスマート化に関する課題に対し「ジョブカン」シリーズはどう応えているのでしょうか。
「ジョブカン」シリーズは、「勤怠管理」「採用管理」「労務HR」「給与計算」「経費精算」「ワークフロー」などの分野にまたがるバックオフィス業務のスマート化を実現するサービスです。導入いただいている企業の規模や業種は多岐にわたっています。
一つ一つの商材がその分野に特化しているので、サービス単体で利用しているという企業も非常に多いです。
ただ複数サービスを連携する利点も多く、例えば勤怠の集計データを活用して給与計算をするといったように、組み合わせることでより利便性を高められます。バラバラのツールを導入するより、コスト面でもメリットがあります。1分野で慣れてきたら別の分野にも導入し、より効率的な業務体制を整えていけることが特徴です。
また「ジョブカン勤怠管理」は英語、韓国語、タイ語、ベトナム語、スペイン語、中国語の多言語にも対応し、全世界で販売していることも特徴です。タイと韓国には支社もあり、韓国では約4,000社の実績があります。
ーバックオフィスをスマート化することの意義を教えてください。
生産性の向上に貢献できることだと考えています。少子高齢化が進む現在、多くの企業で労働力が減少していくという危機感をお持ちのはずです。国も定年退職した高齢者の再雇用やアルバイトの正社員採用を促しています。人手不足はどの業種や職種も同じで、バックオフィスも例外ではありません。
バックオフィス業務は間接業務です。売上を生み出すことはないのですが、企業が存続するうえで欠かせない重要な仕事です。
ただ若い現役世代は、営業や企画や開発などの基幹業務に従事することが多く、バックオフィスには手が回りません。1つの選択肢として、こうしたバックオフィス分野に高齢者やアルバイトの方を登用しやすくするのがジョブカンです。
ジョブカンなら、例えば労務の知識を要する年末調整の書類作成も、従業員が簡単なアンケート形式の質問に回答していくだけで控除申請書を自動作成できます。さらに控除申告書と給与データから源泉徴収票を自動作成でき、還付・徴収から役所提出用書類までをワンクリックで実現できます。
仕組みをうまく使うことでデータ収集も簡単に、ミスも起きにくくなります。
資格や専門知識がない従業員でも、バックオフィス業務を円滑に進められるのです。
「人手不足だけど、専門人員でないと採用できない」という状況を打破することで、採用の自由度は上がり、人材の活用が進みます。バックオフィスのスマート化で、そんな世界を作っていきたいと考えています。