日本初の、通信サービスを提供するまでのCO2排出量を実測値 (一次データ) で開示する「グリーンモバイル」の提供など、サプライチェーン全体のカーボンニュートラルに取り組むお客さまを支援します。
通信と多様なケイパビリティを活用し、DXと事業基盤サービスでお客さまビジネスを支援します。
CO2排出量の可視化から削減まで、一貫してカーボンニュートラル実現を支援します。
KDDIは『つなぐチカラ』でビジネス、ライフスタイル、社会をアップデートします。
場所にとらわれずつながるソリューションを、デバイスからセキュリティまで支援します。
多数の次世代型低軌道衛星により高速・低遅延通信を提供します。
データセンターからネットワークまで、業務に最適なソリューションをトータルで提供します。
中小規模の事業者向けに特化したスマートフォンのご利用方法のご案内です。
中小規模事業者のやりたいことや変えたいことを、モバイルとクラウドの技術を用いてサポートします。
※ 2023年5月31日公開
現在、気候変動に対する対応が国際的にも課題になっており、各企業にも「カーボンニュートラル」への取り組みが求められている。気候変動は自然環境の破壊、延いては企業の経済活動にも深刻な影響を与えるため、国際的な目標である2050年までにCO2排出量を実質ゼロにするという「カーボンニュートラル」の達成は、企業の持続可能性にも直結している。
しかし、企業が「カーボンニュートラル」を達成するには、複数の課題が立ちはだかる。
まず、温室効果ガス (GHG) 排出量は3つの区分に分けて算定・報告するという考え方が国際的な基準となっている。事業者自ら直接排出する温室効果ガス (Scope1) 、次に電力会社から供給された電気の使用による間接排出 (Scope2)、そして資材やサービスの調達、物流、社員の通勤や出張など、サプライチェーン全体からのCO2排出 (Scope3) だ。
中でもScope3はCO2排出量全体の8割を占めるケースが多いため、 企業は自社のCO2排出量 (Scope1) だけでなく、サプライチェーン全体の排出量 (Scope3) を管理し、削減する必要がある。ただし、これには原材料の調達から製品の廃棄に至るまで、幅広い範囲でのCO2排出源の特定と対策が求められる。特に中小企業にとっては、サプライチェーン全体のCO2排出量の管理が困難であり、大企業のように資源を集中して対応することが難しい状況だ。
さらに、企業が「カーボンニュートラル」の実現に向けて具体的な行動を起こすためには、先進技術の導入や再生可能エネルギーへの転換が不可欠になる。こうした対策には高いコストが伴うため、多くの企業が経済的な負担を感じているのが実情である。
また、近年、東証プライム市場の上場企業に対しては、気候関連情報の開示が義務付けられ、有価証券報告書の備考欄にもその記載をすることが課されている。目標の設定や義務付けが進み、カーボンニュートラル実現に向け消費者やステークホルダーから取り組みを求められる中、その課題に取り組まないことは経営上のリスクにもなっている。
KDDIは2023年4月より、CO2排出量の削減と可視化を実現する「グリーンモバイル」を法人向けに提供を開始した。
このサービスは、KDDIを利用する企業すべてのスマートフォンの料金プランに適用される。
KDDIは通信事業者として日本で初めて、通信サービスを提供する過程で発生するCO2排出量の実測値 (一次データ) を開示する試みを行い、スマートフォンをご利用のすべての法人のお客さまのScope3におけるCO2排出量削減を支援。企業は自社のスマートフォン利用に伴うCO2排出量を正確に把握し、サプライチェーン全体におけるCO2排出量 (Scope3) の削減目標の設定や達成状況の管理が可能になる。
前述したとおり、Scope3におけるCO2排出量の算出・削減については自社の活動範囲外にまたがるため、企業としても取り組みが難しい。しかし、本プランであれば、KDDIが実際に電力をグリーン化していくことでCO2排出を削減し、その分をオフセット (相殺) することで、Scope3の排出量削減に貢献できる。
企業は日常的な業務の中でも、カーボンニュートラルに貢献することが可能だ。
例えば、 リモートワークの導入も従業員の通勤によるCO2排出を削減し、カーボンニュートラルへの貢献を促進する重要な手段だ。また、前述したKDDIが提供している「グリーンモバイル」は法人のスマートフォン利用に関するCO2排出量を可視化し、通信サービス提供までの電力を再生可能エネルギーにできるため、実質KDDIのスマートフォンを利用するだけでCO2排出量の削減に貢献ができる。
日常的な業務の中で手軽に取り組める方法を活用することで、企業はカーボンニュートラルの実現に向けた一歩を踏み出せる。KDDIは今後も「カーボンニュートラル」の価値を折り込んだDX化を進め、社会の持続的成長に貢献していく。
KDDIは、テクノロジーで気候変動問題に取り組むスタートアップであるアスエネ株式会社と提携し、アスエネ株式会社のCO2排出量見える化・削減・報告クラウドサービス「ASUENE」とKDDIの「KDDI Green Digital Solution」を通じて、企業のカーボンニュートラル実現に向けた支援を共同で実施してきた。
また、東京電力ホールディングス株式会社、株式会社エナリスと共にauリニューアブルエナジー株式会社を事業主体として、2025年度の蓄電池事業参入に向けて、大型蓄電池設備の建設を開始する。これにより、電力の安定供給と再生可能エネルギーの普及拡大に貢献することを目指している。
そして、KDDIは2023年6月29日、群馬県と「GX (グリーントランスフォーメーション) 推進による自立分散型社会の実現に向けた連携協定」を締結した。本協定の締結により、群馬県が目指す再生可能エネルギーの計画的な普及と電源の自立・分散化をKDDIおよびauリニューアブルエナジーが支援する。群馬県は、全国でも有数の日照時間を誇り「群馬県再生可能エネルギー推進計画」に基づき再生可能エネルギーの計画的な普及を図っている。本協定の事例を他の自治体にも横展開しながら、auリニューアブルエナジーがパーパスとして掲げる「再生可能エネルギーで、“自然” と “地域社会” をつなぎ、地球と人が、ともに豊かに暮らせる未来へ。」の実現を目指す。
「カーボンニュートラル」の課題に対して、KDDI株式会社は2024年5月9日に脱炭素社会の実現を加速させるため、2040年度末までにネットゼロを達成することを含む4つの新しい環境目標を発表した。
米国や欧州連合に比べると取り組みが遅れている日本において、 2040年度ネットゼロ達成という目標は、KDDIが持続可能な未来を築くための大切な一歩であり、明るい未来を実現すべく、この挑戦を推進していく。