※ 記事制作時の情報です。
企業にとって、地震や豪雨などの自然災害に備えたBCP (事業継続計画) の策定は欠かせません。ただ、一度策定したきり見直していない企業も多いのではないでしょうか。
BCPは一度策定すれば、それで対策が完了するものではありません。自然環境や企業・組織のビジネス、利用するICTシステムなどは時々刻々と変化しており、BCPも継続的にアップデートしていくことが重要です。
現在のビジネスは、本社の基幹システム、工場の生産管理システム、物流拠点の在庫・配送システム、営業拠点の顧客管理システムなど、さまざまなシステムが互いに「つながる」ことを前提に成り立っています。通信環境が寸断されてしまえば、多くの業務が平常通りに遂行できなくなるでしょう。この事態を回避するためには、本社だけでなく、すべての拠点を視野に入れて通信環境を強化する必要があります。
このように、通信環境の見直しにおいて、「最新の技術で何ができるのか」「最新の環境で機能するか」という視点を持つことが大切です。
大企業のBCP策定率は、平成19年度の18.9%から令和7年度には75.8%へ上昇しました。策定が広がる一方、BCPは策定して終わりではありません。事業環境や技術の変化を踏まえ、災害時に各拠点の通信を確保し、業務を継続できる計画になっているか、定期的な見直しが求められます。
では具体的に、どのような通信環境を整備すべきなのでしょうか。確認するポイントは大きく3つあります。
先に紹介した通り、現在の企業・組織の活動はさまざまなシステムが「つながる」ことで実現しています。本社はもちろん、工場拠点や地方の支社、営業所などを含めて、あらゆる現場の業務継続を支えられるかどうか。これが、通信環境を整備する際のポイントです。
なお、従来は本社と同レベルの品質・規模の予備回線を全拠点向けに用意することは簡単ではありませんでした。しかし、現在は多様な通信サービスの登場によって選択肢が広がっています。複数拠点に対する対策の高度化も、同時に考えたいところです。
通信障害の対策として、地上回線の主回線と別に予備回線を用意している企業は多いと思います。しかし、複数の回線を用意していても、通信設備や伝送路が集中している場所は注意が必要です。災害によってその部分が被災すれば、地上回線の主回線と予備回線が同時に影響を受ける可能性があるからです。
事業継続活動は、被災直後から始まります。社員の安否確認と並行して、拠点やシステムの稼働状況を確認し、サプライチェーンの維持に努めます。その際、拠点やシステム間の接続が鍵となります。単に「つながる」だけでなく、万一の際に実際に業務継続できる体制を整備することも、通信環境の見直しにおける重要な視点といえます。
この3つを満たすサービスとして、KDDIは「Starlink Business」を提供しています。
既存の地上回線に「衛星回線」という新たな通信経路を組み合わせることで、大規模災害時にもダウンしない予備回線を整備できます。台風・地震による広域災害など、想定外の事態への備えを強化することが可能です。
また、「閉域接続に対応している」ことも大きな特長です。例えば工場で使われる生産管理システムは、セキュリティの観点から閉域網での運用としている企業が多くあります。この場合、インターネットではシステムにアクセスできず、一般的な衛星回線では狭帯域のためシステムのデータが流せず、緊急時に業務を継続できないことがあります。「Starlink Business」は、「KDDI Wide Area Virtual Switch」(以下、KDDI WVS) と併用することで閉域接続を実現。万一の際も衛星回線を利用し業務を継続できます。
「Starlink Business」は、実際の災害の現場でも通信環境の復旧に役立てられてきました。
例えば、令和6年能登半島地震では、土砂崩れなどによって光ファイバーをはじめとする伝送路が断絶した地域で、「Starlink Business」を携帯電話基地局と通信拠点を結ぶバックホール回線として利用。これにより通信環境の早期復旧を支援しました。地上の通信経路が広範囲に影響を受けた状況で、衛星という異なる通信経路を確保した実例です。
このような実際の災害対応で得た経験や知見を、お客さまのBCP策定支援においても役立てています。
BCPにおける予備回線の導入・敷設にあたっては、アンテナの設置環境や停電対策などを事前に十分検討する必要があります。また、既存のLANや閉域ネットワークへの接続方法、主回線から予備回線への切り替え方法なども、あらかじめ設計しておかなければいけません。
加えて、スムーズな業務継続を図るためには、「どこが被災し、どの業務に影響が出ているか」「どの程度影響が出たら回線切り替えを行うのか」「誰が回線切り替えを行い、不在の場合はどうするのか」「復旧する業務の優先順位は」など、有事の対応手順や運用ルールも設計しておくことが肝心です。
国内初の「認定Starlinkインテグレーター」であるKDDIが、「Starlink Business」、「KDDI WVS」の提供からネットワークの設計、設置工事、継続的な運用までをワンストップでサポートします。また、拠点ごとに異なる環境を踏まえて、「どの業務を止めてはいけないのか」から逆算した最適な環境・体制をご提案することも可能です。
今後も、自然災害リスクの増大や頻度が増加する可能性があります。災害時にも「つながる」、実効性の高いBCPの見直しをご支援します。ぜひKDDIにご相談ください。
災害時でも業務を継続できる環境を整えるには、通信を確保するだけでなく、設置場所や電源、社内システムへの接続、回線の切り替え方法まで検討することが大切です。では、自社の拠点に導入する場合、どのような点に注意して取り組めばよいのでしょうか。
「Starlink Business導入ガイド」では、衛星通信を活用した通信冗長化の考え方から、固定設置型・可搬型の選び方、既存LANや閉域網への接続構成まで、導入に向けたポイントを詳細に解説しています。
さらに、常設拠点の通信冗長化、仮設拠点での通信確保、社内システムへの閉域接続という3つの導入モデルも紹介。必要な機器・工事や、初期費用・月額費用を検討する際の確認事項も整理しています。自社の環境と照らし合わせ、必要な備えを具体化するために、有事に備えた通信環境の見直しや社内での検討に、ぜひ本ガイドをお役立てください。