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ファシリティとは?ファシリティマネジメント (FM) が注目される理由と具体例を併せて解説

ファシリティとは?
ファシリティマネジメント (FM) が注目される理由と具体例を併せて解説

2025 5/12
ファシリティマネジメント (FM) は、企業の経営戦略や収益性に直結する重要な取り組みです。本記事では、ファシリティとファシリティマネジメントの基本的な概念や注目される理由、実践方法や具体的な事例を解説します。

※ 記事制作時の情報です。

1.ファシリティとは

ファシリティ」とは、企業業務を支える施設設備備品などの物的資産を指します。オフィスビル工場といった建物や土地、機器家具などが含まれ、それらが形成する物理的環境対象になります。また、従業員快適に働ける環境づくりにおいても重要役割を担います。

企業活動では、「人材」「資金」「情報」と並び、ファシリティ経営資源として欠かせない要素です。土地建物設計設備維持管理備品調達は、生産性向上業務効率化にも大きく影響します。

2. ファシリティマネジメント (FM) の意味と注目される理由

高層ビルの窓際で、二人の作業員が図面を見ながら協力している様子。両者は安全帽をかぶり、周囲には都市の風景が広がっている。デジタルデータや設計図が重ねて表示されている。

ファシリティマネジメント」は、企業施設設備効率的運営管理し、経営戦略支援するための手法です。1970年代後半アメリカで生まれ、1987年に公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会設立されました (注1)

これまでは主にコスト削減効率化リスク管理観点から注目されてきましたが、環境への配慮最新テクノロジー活用重視され、より関心が高まっています。

近年日本では、従来建物解体して新しく建て替える「スクラップアンドビルド型」から、既存施設長期的活用する「ストック型」へとシフトし、施設維持管理運用コスト最適化経営課題となりました。

同時に、働き方改革推進によって、オフィス環境従業員生産性影響を与えるという認識浸透したことも、ファシリティマネジメント一層注目される背景となっています。


2-1. ファシリティマネジメントの主管部門は総務部

ファシリティマネジメントは、通常企業総務部主管部門となり、施設管理設備投資修繕計画といった実務対応だけでなく、各部門との調整外部業者との折衝も担います。

また、経営層現場をつなぐ橋渡し役として、経営戦略に基づいた施設計画立案から、従業員要望反映した職場環境改善まで総務部一元的管理し、効率的運営することが求められます。


2-2. ファシリティマネジメントが扱う領域

ファシリティマネジメントが扱う領域は、民間企業施設だけでなく、公共施設を含む広範囲に及びます。病院学校銀行美術館空港などの駐車場空調設備管理から、セキュリティ対策環境性能向上防災対策まで、包括的対応必要となります。


2-3. 施設管理 (ビルマネジメント) との違い

施設管理 (ビルマネジメント)」が建物設備点検修繕による維持管理を主な目的とするのに対し、「ファシティマネジメント」は経営戦略連携させながら施設最適化を図る点が主な違いです。例えば、照明設備更新の際、施設管理機器交換性能維持主眼を置きますが、ファシリティマネジメントは省エネ効果オフィス環境改善といった経営判断を加えます。

ファシリティマネジメント維持管理だけでなく、施設価値向上経営効率化目指包括的な取り組みといえるでしょう。

3.ファシリティマネジメントの3つの階層

作業員がタブレットを持ちながらカレンダーを指差しているイラスト。カレンダーにはチェックマークがついた日付があり、周囲には歯車や雲のアイコン、データが整理されたファイルが描かれている。

ファシリティマネジメントは、組織役割に応じて次の3つの階層構成されます。

4. ファシリティマネジメントの具体的な事例

日本国内におけるファシリティマネジメント具体的事例として、以下の2つを紹介します。

虎ノ門オフィスの取り組み

KDDIは虎ノ門オフィスにおいて、戦略的ファシリティマネジメント実践しています。施設内座席数の4割削減ネットワーククラウドオンライン会議ツールなどのデジタル設備拡充により、効率的運営を行っています。さらに、「ハブオフィス (本社)」「サテライトオフィス」「ホーム (自宅)」という3つの拠点活用し、多様な働き方を支援している点も特徴です。

オフィス内には業務への集中ブース共創スペース確保し、従業員柔軟な働き方に対応する環境整備しました。リモートワーク普及した今だからこそ、対面で生まれる議論価値重視し、より質の高いコミュニケーション促進するための試行錯誤が続けられています。こうした取り組みは、単に自社改革にとどまらず、その知見ノウハウ顧客企業にも提供していく方針です。

事例の詳細はこちら


TAKANAWA GATEWAY CITYの取り組み

JR東日本様とKDDIは、2025年3月に開業したTAKANAWA GATEWAY CITYにおいて、先進的ファシリティマネジメント展開中です。この新本社計画は虎ノ門オフィスファシリティマネジメント経験を活かし、業界DXのさらなる推進と、会社部門の枠を超えた新たな価値創出するオフィス環境実現企図しています。

また、「都市OS (注2)」を活用し、街全体データ収集分析することで、施設運営効率化と新たなサービス創出目指します。4K相当高画質映像ステレオ音響で、オフィスが離れていても同じ空間にいるような臨場感を得られる「空間自在ワークプレイスサービス」の導入など、デジタル技術駆使した新しい価値文化共創の場となることを志しています。

さらに、防災人流データ活用した避難経路最適化など、社会課題解決にも貢献し、「100年先心豊かなくらしのための実験場」、いわば持続可能施設運営モデルケースとして注目されています。

これらのノウハウは、KDDIが提供する「ファシリティソリューション」にも活かされ、企業における施設管理効率化生産性向上役立つことが期待されます。

  • 注2) 街の設備や人に関するデータ収集分析して、そのデータ活用した新たなサービス創出可能とするデータ基盤

5.まとめ

ファシリティが、オフィスビル工場などの建物土地機器家具などを含む物的資産意味するのに対し、ファシリティマネジメントは、企業施設設備戦略的管理運用し、経営効率化企業価値向上目指手法を指します。ファシリティマネジメントは、昨今多様な働き方の推進に伴い、従業員生産性向上直結する重要経営戦略といえるでしょう。

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KDDIは、豊富知見を活かし、ファシリティとICTを融合させた効率的オフィス環境構築サポートします。レイアウト設計ネットワーク構築、ICTインフラ整備から内装工事まで一貫したサービス提供し、入居運用計画も含めてサポートすることにより、オフィス構築スムーズに行うことが可能です。快適生産性の高いオフィス環境目指企業さまは、ぜひKDDIにご相談ください。

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