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光回線とは何かについて解説 ~仕組み・メリットも~

光回線とは何かについて解説 ~仕組み・メリットも~

2025 10/21
インターネットの品質は業務効率に直結します。特に法人では、安定した通信と高速性が求められ、光回線はその有力な選択肢です。光ファイバーを用いてノイズに強く大容量通信を安定的に扱えるため、クラウド利用や大容量データ転送に適しています。本記事では光回線の仕組みや他回線との違い、導入時のポイントを分かりやすく解説します。導入にあたってのコストや工事、移転時の対応など実務面の注意点も整理し、法人が光回線を選ぶ際の比較視点を提示します。

※ 記事制作時の情報です。

1.光回線とは

光回線とは、ガラスプラスチックでできた「光ファイバー」という特殊ケーブルを使い、光の点滅信号データをやり取りする高速通信方式です。従来電話線などとは違い、遠くまで情報を送っても速度が落ちにくく、周りの電波ノイズ (不要電気信号干渉) の影響も受けにくいという特徴を持っています。
この安定性と速さのおかげで、高画質動画視聴オンライン会議大容量データ送受信などのサービス快適利用できます。特にビジネス世界では、システム安定稼動に欠かせない基盤として広く導入されています。企業向けには速度保証したり、万が一の故障に備えたりするサービス用意されています。

光回線のイメージ画像

1-1. Wi-Fiとの違い

Wi-Fiは無線端末接続する技術で、光回線と組み合わせて利用します。光回線インフラ基幹であるのに対し、Wi-Fiは建物内複数端末をつなぐためのアクセス手段です。電波環境距離速度安定性が変わる点があり、屋内設置場所やアクセスポイント数によって実際利用速度が変わるため、オフィスではアクセスポイント設計やチャンネル調整セキュリティ設定が重要になります。

1-2. モバイルルーターとの違い

モバイルルーター携帯電話回線外出先でもインターネットにつながるのが利点です。一方で、帯域基地局混雑速度不安定になりがちで、大容量常時接続業務には不向きというデメリットがあります。バッテリー駆動のため稼働時間に限りがあり、多数同時接続性能通信量超過追加料金にも注意必要です。屋内外電波状況にも影響を受けやすく、場所時間帯通信速度が変わります。

1-3. CATV (ケーブル回線) との違い

CATVはテレビ同軸ケーブルを使ってインターネット利用できる仕組みです。地域利用者全体回線を分け合うため、混雑する時間帯には通信速度が遅くなる場合があります。映像配信高速通信にも対応するサービスが増えていますが、ビジネス利用では上り速度回線混雑注意必要です。
また、住んでいる地域建物種類によってサービス利用できない場合もあるため、契約前提供状況確認することをおすすめします。

1-4. ISDNとの違い

ISDN (Integrated Services Digital Network) は電話回線利用した旧来デジタル通信方式で、最大通信速度は128kbps程度低速です。現在はほとんどの用途光回線ブロードバンドに置き換えられており、大容量通信高速性必要現代業務環境には適しません。
今日ではPOS端末特定レガシー機器接続など限定的に残るケースもありますが、ほとんどの事業者新規導入更新時代替手段選択しています。

2.光回線の仕組み

光回線は、ガラス樹脂製の細い光ファイバーレーザーやLEDの光を流し、その点滅電気信号変換してデータ送受信します。光から電気への変換両端で行うため減衰が小さく、長距離でも高速通信できます。家庭オフィスでは回線終端装置 (ONU) を介してルーター接続し、各端末利用可能です。波長分割多重 (WDM) やパッシブネットワーク (PON) の技術複数信号同時伝送し、スプリッタ (一つの信号源から複数出力信号分配する装置) で各世帯分配され、事業者バックボーン経由インターネット接続します。

3.光回線を利用するメリット

光回線利用のメリットのイメージ画像

光回線利用メリットは次のような点が挙げられます。

  • 高速・安定のインターネット環境を実現できる
  • 利用プランによってはコストパフォーマンスが高い

どのようなメリットがあるのかを紹介します。

3-1. 高速・安定のインターネット環境を実現できる

光回線は1Gbps級の高速帯域提供し、ノイズに強く安定して通信できます。大容量ファイル送受信クラウド業務ビデオ会議高品質利用可能です。無線より遅延が小さく、業務効率化トラブル削減寄与します。
企業向けではSLA (サービス品質保証制度) による品質保証帯域専有、QoS (Quality of Service) やVLANによるネットワーク分離トラフィック制御でき、拠点利用者が多くても性能を保ちやすいです。テレワーク複数拠点常時接続にも適しています。安定運用が求められる業務で力を発揮します。

3-2. 利用プランによってはコストパフォーマンスが高い

光回線導入には初期工事費月額費発生しますが、規模の大きい法人なら回線一括契約帯域最適化することで、社員1人当たりの負担を抑えられます。通信サービス利用できなくなる時間 (ダウンタイム) の削減業務効率向上まで考えると、投資対効果も高まります。回線と合わせてセキュリティやVPN (Virtual Private Network)、保守パッケージ化すれば運用負荷軽減でき、予算管理もしやすくなります。
さらに長期契約多拠点契約割引活用すれば、トータルコスト削減可能です。

4.光回線のデメリット

光回線メリットがある一方デメリットもあります。主なデメリットとして挙げられるのが次の2点です。

  • 持ち運びができない
  • 工事費用がかかる

導入検討する場合は、これらのデメリットも考える必要があります。

4-1. 持ち運びができない

光回線固定配線前提とするため、設置した場所でのみ利用可能です。オフィス移転営業時間外営業所設置などで回線を移す場合撤去再工事必要になり、期間費用発生します。モバイル通信との併用柔軟性を補う運用現実的です。
特にリモートワークサテライトオフィス増加を踏まえると、固定回線だけでなく短期契約できる代替回線やVPNによる帯域確保を組み合わせた設計が望まれます。移転リスクを含めた運用計画事前策定してください。

4-2. 工事費用がかかる

光回線導入には開通工事必要で、初期費用発生します。建物構造配線状況によっては、費用工期が増える場合があります。一度整備すれば長期にわたり快適に使えるため、投資効果は高いといえます。月額料金回線保守機器レンタル固定IPや電話番号追加などランニングコスト把握しましょう。契約条件解約金移転費用有無事前確認しておくと安心です。
また、導入までのリードタイム工事立ち会いの要否配管新設有無なども見積もり時に確認してください。

5.法人向け光回線を選ぶときのポイント

企業光回線を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

  • 全国の拠点でインターネット
  • 事業継続計画
  • トラフィック集中
  • 大容量バックボーン

これらをチェックし、最適光回線を選びましょう。

オフィスで光回線を利用するイメージ画像

5-1. 全国の拠点でインターネット

全国支店営業拠点を持つ企業では、拠点ごとに均一通信品質確保できるかが重要です。事業者全国対応エリア回線タイプ集中管理仕組みが整っているかを確認しましょう。
一括契約回線集中監視機能があると運用負荷軽減されます。加えて、地域別のPOP (接続点) 配置地域SLA、24時間体制サポート海外拠点との国際接続手段などを確認すれば、拠点間通信品質差をさらに抑えられます。事前試験導入 (PoC) も有効です。

5-2. 事業継続計画

BCP (事業継続計画) は、自然災害など非常時業務早期復旧するための計画です。予備回線別経路バックアップクラウドとの組み合わせが有効といえます。光回線複数回線別事業者ルート用意すると断線時継続可能です。RTO (目標復旧時間)・RPO (目標復旧時点) に沿った設計とSLAの確認障害訓練フェイルオーバー試験実効性を高めましょう。契約時復旧時間サポート体制明確にしておくと安心です。回線多重化経路多様化を組み合わせると復旧もより早まります。

BCP対策についてはこちら
 ┗関連記事: BCP対策とは?必要性や策定のポイント、事例をご紹介

5-3. トラフィック集中

業務時間帯アクセス集中すると、共有回線では速度応答低下しがちです。法人向光回線なら帯域保証専有回線サービス品質 (QoS) で重要業務音声通信 (VoIP)、映像配信品質維持できます。ピーク時を見込んだ設計に加え、トラフィック監視負荷分散帯域拡張バースト対応高速配信 (CDN)・エッジ併用影響を抑えられます。契約時拡張性料金変動条件確認してください。回線スケールアップ一時増速可否料金上限事前把握しておくと安心です。

5-4. 大容量バックボーン

クラウド海外取引増加に伴い、国内外に広がる大容量バックボーン有無重要です。事業者豊富バックボーンを持つと、国際通信遅延が小さく、拠点間通信クラウド接続品質向上します。トラフィック経路多様化相互接続先評価基準になります。海底ケーブル主要インターネットエクスチェンジ (IX) でのピアリング (注1)予備回線複数経路確保遅延低減安定性直結します。大規模データ同期映像配信グローバル業務連携を行う企業は、バックボーン容量相互接続状況重視してください。

  • 注1) 異なるプロバイダー同士が、互いのネットワーク直接つないで通信データをやり取りすること。

6.まとめ

光回線高速かつ安定した通信提供し、企業基盤として広く利用されています。業務効率化トラブル抑制コスト最適化寄与し、BCPや全国展開でも力を発揮します。長期的に見れば投資価値は高く、業務安定稼働を支えます。
導入前には工事費用プラン契約条件確認しましょう。利用目的業務内容拠点構成に合うサービスを選べば、快適インターネット環境構築できます。モバイル回線やVPNとの併用視野に入れ、将来拠点追加回線増速対応できるかも確認してください。

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