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パブリッククラウドとは?プライベートクラウドとの違い・メリットを比較解説

パブリッククラウドとは?プライベートクラウドとの違い・メリットを比較解説

2026 1/7
パブリッククラウドとは、共有型のクラウドサービスで、オンプレミス環境の維持コストを大幅に削減できる点が魅力です。DX推進や業務効率化を目指す企業にとって、導入のハードルが低い一方、セキュリティやプライベートクラウドとの違いを理解することが重要です。本記事では、導入事例や代表的なサービスを紹介し、クラウド移行の判断に役立つ情報を提供します。さらに、導入時のメリット・デメリットや注意点も整理し、失敗しないクラウド戦略のヒントをお届けします。

※ 記事制作時の情報です。

1.パブリッククラウドとは?

パブリッククラウドは、クラウド事業者構築したITインフラを、インターネットを通じて複数企業個人共有して利用するサービスモデルです。

その定義は「公共の」を意味する英語の"Public"に由来し、複数契約者 (テナント) が同じインフラ共有するマルチテナント型のサービスであることが特徴です。

パブリッククラウドとは?のイメージ画像

ユーザー自前サーバーを持つことなく、必要機能必要な分だけ利用できます。

以下では、パブリッククラウドでできることや、オンプレミスとの違い、具体的活用シーンについて解説します。

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1-1. 主な提供内容

パブリッククラウドは、インターネットを通じて多様なITリソース提供します。代表的サービスモデルは IaaS (Infrastructure as a Service)・PaaS (Platform as a Service)・SaaS (Software as a Service) の3種類です。

それぞれ役割用途が異なり、企業はこれらを組み合わせることで、柔軟かつ効率的クラウド環境構築できます。以下の表はそれぞれの特徴比較したものです。

区分 提供内容 特徴 主な用途 サービス例
IaaS サーバー、ストレージ、ネットワークなどのインフラ 物理機器を持たずに仮想インフラを利用可能。OSやアプリ管理 仮想サーバー構築、システム基盤 AWS EC2、Azure VM、Google Compute Engine
PaaS 開発環境、データベース、ミドルウェア アプリ開発に必要な環境を提供。OSやミドルウェアの管理はクラウド側 アプリ開発、テスト環境 Google App Engine、Azure App Service、Heroku
SaaS 業務アプリケーション インストール不要でブラウザやアプリから利用可能。利用者は設定のみ 顧客管理、グループウェア、メール Salesforce、Microsoft 365、Google Workspace

1-2. オンプレミスとの違い

オンプレミスは、企業自社物理的サーバーネットワーク機器購入し、自社施設内設置運用する形態です。これに対し、パブリッククラウドは、インターネット経由クラウド事業者提供するITリソース利用します。オンプレミスでは、システム構築から運用保守まですべて自社で行うため、自由カスタマイズ可能ですが、多額初期投資専門人材確保必要です。一方パブリッククラウドでは、これらの管理クラウド事業者が行うため、初期費用を抑え、運用負荷軽減できます。

1-3. 活用シーン

パブリッククラウドは、現代ビジネスにおいて多様シーン活用されています。主な利用例以下のとおりです。 

  • Web・ECサイト構築アクセス集中にも柔軟対応
  • 業務システム運用顧客管理会計業務などをクラウド化 
  • データ分析・AI活用ビッグデータ機械学習で新サービス開発 
  • 開発・テスト環境迅速アプリ開発リリース支援 
  • バックアップ・BCP対策災害時業務継続可能に 
  • 段階的移行 (リフトシフト):既存システムクラウド移行

2.パブリッククラウドとプライベートクラウドとの違い

ここでは、パブリッククラウドプライベートクラウドがどのような違いを持っているのかを掘り下げていきます。それぞれの利用形態比較し、自社ビジネスに適したクラウドサービス判断基準について詳しく見ていきましょう。

2-1. 利用形態の比較

パブリッククラウドプライベートクラウドは、どちらもクラウドサービスですが、利用方法特徴に大きな違いがあります。パブリッククラウド手軽さとスケーラビリティに優れ、プライベートクラウド専用環境による高いセキュリティ安定性魅力です。

以下の表で、それぞれの特徴整理しました。

項目 パブリッククラウド プライベートクラウド
利用形態 クラウド事業者が提供する共有リソースをインターネット経由で利用 自社専用のクラウド環境を構築・利用
構築方法 クラウド事業者のインフラを利用 オンプレミス型 (自社内) またはホスティング型 (データセンター)
特徴 手軽に利用開始でき、スケーラビリティに優れる 他社の影響を受けず、安定した性能を確保
セキュリティ クラウド事業者の標準セキュリティを利用 閉域網や専用環境で高いセキュリティを確保しやすい

2-2. どちらを選ぶべきか?判断基準

パブリッククラウドプライベートクラウド選択は、自社要件戦略に応じて慎重判断する必要があります。以下ポイント参考にしてください。 

  • セキュリティ要件機密情報規制対応必要ならプライベートクラウド 
  • コスト初期費用を抑えたいならパブリッククラウド 
  • リソース柔軟性アクセス増減対応するならパブリッククラウド 
  • カスタマイズ性:高度設計特殊要件があるならプライベートクラウド 
  • 運用管理体制専門人材不足しているならパブリッククラウド 

これらの要素総合的評価し、自社ビジネスモデル戦略合致した選択をすることが成功の鍵です。

3.パブリッククラウドを導入するメリット

パブリッククラウド導入は、多くの企業にとってビジネス加速させる強力手段です。クラウド事業者提供する共有リソース利用することで初期投資を抑えつつ、柔軟かつスケーラブルなITインフラ構築できます。ここでは、パブリッククラウドがもたらす主要利点について、具体的ポイントを挙げながら詳しく解説します。

3-1. 導入までの期間が短く初期費用を抑えられる


導入までの期間が短く初期費用を抑えられるのイメージ画像

パブリッククラウド最大メリットは、導入までの期間が短く、初期費用大幅に抑えられる点です。自社サーバーネットワーク機器といったITインフラ所有する必要がないため、物理的設備購入設置にかかるコスト費用発生しません。必要なときに、必要リソースインターネット経由利用できるため、多額初期投資をすることなく、ビジネススタートできます。多くのクラウドサービスでは、無料プラン無料枠用意されており、少額から利用開始できるため、お試しで使ってみることも可能です。従量課金制料金体系が多く、使った分だけ支払方式なので、無駄コストをかけずに利用できる点が魅力です。

3-2. 必要に応じてリソースを柔軟に拡張・縮小できる

ビジネス成長需要変動に応じて、ITリソース迅速かつ柔軟調整できる高いスケーラビリティは、パブリッククラウドの大きな強みです。

例えば、キャンペーンなどでWebサイトへのアクセス急増した際には、サーバー性能一時的向上させたり、サーバー台数自動的に増やしたりといった対応容易に行えます。逆に、需要が落ち着いた際にはリソース縮小し、無駄コスト発生を防ぐことも可能です。

大量データ保存するためのストレージ容量も、必要になったときにすぐに追加できるため、将来需要正確予測する必要がありません。このようなスケーラビリティの高さは、常に変動するビジネス環境において非常に大きなメリットをもたらします。

3-3. 専門知識がなくてもサーバーの運用・管理が可能

パブリッククラウド利用する場合サーバーハードウェア設置保守障害時部品交換、OSのアップデートといった物理的インフラ運用管理は、すべてクラウド事業者責任を持って行います。そのため、サービス利用する企業側は、インフラ管理のための高度専門知識を持つ人材確保する必要がありません。

IT担当者は、これまでインフラ維持管理に費やしていた時間労力を、アプリ開発データ分析など、より事業成長直結する業務へ振り分けることが可能になります。特にIT人材が限られている中小企業にとって、安定したIT基盤を低コスト維持できる点は大きな魅力です。

3-4. BCP (事業継続計画) 対策として有効

パブリッククラウドはBCP (事業継続計画) の観点からも非常有効です。大手クラウド事業者は、災害時に備えた高度対策が施されたデータセンター複数地域分散して設置しています。これにより、自然災害停電火災などの緊急事態発生した場合でも、システムデータ地理的分散させているため、仮に一つの拠点障害が生じても、他の拠点から迅速サービス復旧させることが可能です。結果として、事業中断リスク最小限に抑えつつ、継続的運用確保できるため、企業事業継続性向上に大きく寄与します。自社同等環境構築するには莫大コストがかかりますが、パブリッククラウドなら比較的低コストで高い可用性実現できます。

4.パブリッククラウドを導入するデメリット

パブリッククラウドは多くのメリットがありますが、導入前デメリット理解必要です。特に障害時対応サービス仕様への依存カスタマイズ性の制約注意すべきポイントです。

ここでは、障害発生時対応カスタマイズ性の観点から主なデメリット解説します。

4-1. 障害発生時にはクラウド事業者の復旧を待つ必要がある


パブリッククラウドサービス利用中障害発生した場合自社直接復旧作業を行うことはできません。クラウドサービスにおけるインフラ部分運用保守は、サービス提供しているクラウド事業者が行うため、障害発生時には、クラウド事業者からの情報提供を待ち、復旧作業完了するまで待機する必要があります。迅速復旧対応期待できる一方で、障害深刻度によっては事業活動に大きな影響が出る可能性もあるため、事前にSLA (サービス品質保証) を確認し、信頼できる事業者を選ぶことが重要です。

障害発生時にはクラウド事業者の復旧を待つ必要があるのイメージ画像

4-2. 提供サービスの範囲内でしかカスタマイズできない

パブリッククラウドは、クラウド事業者提供する機能仕様範囲内でしか利用できません。既存オンプレミス環境利用していたシステムや、特定業務要件に合わせた特殊カスタマイズ必要場合クラウド事業者側対応できない可能性があります。そのため、導入前には、必要機能提供されているか、または代替手段があるかを十分検討し、確認することが必要です。

5.代表的なパブリッククラウドサービス一覧

現在市場には数多くのパブリッククラウドサービス存在し、それぞれが独自の強みと特徴を持っています。ここでは、特に利用者の多い代表的パブリッククラウドサービスをいくつかご紹介し、それぞれのサービス提供する機能や、どのような企業に適しているかについて詳しく解説します。

サービス名 特徴 おすすめの企業
AWS 多様なサービスを提供し、幅広い用途に対応。グローバル展開に強み。 幅広い業種、スケーラビリティを重視する企業
Microsoft Azure Microsoft製品との高い親和性。エンタープライズ向け機能が充実。 既存のMicrosoft環境を活かしたい企業、大企業
Google Cloud AI・データ分析に強み。オープンソース技術を積極採用。 データ活用や機械学習を重視する企業

5-1. Amazon Web Services (AWS)

Amazon Web Services (AWS) は、Amazon.comが提供するサービスで、2006年にサービス開始したこの分野パイオニアであり、その特徴は200を超える豊富サービス群にあります。サーバーストレージといった基本的な「IaaS」から、データベース、AI・機械学習、IoT、データ分析まで、幅広ニーズ対応できるサービスが揃っています。

長年運用実績裏打ちされた高い信頼性安定性に加え、豊富ドキュメント導入事例活発コミュニティ存在するため、技術的課題解決がしやすい点も大きな強みです。スタートアップから大企業まで、広範規模業種ビジネス利用されています。

関連サービス: AWS

5-2. Microsoft Azure

Microsoft Azureは、マイクロソフト提供するサービスで、Windows ServerやSQL Serverといった同社エンタープライズ向け製品との高い親和性に大きな強みがあります。多くの企業オンプレミス環境利用しているこれらの資産を、スムーズクラウド移行連携させることが可能です。

また、Microsoft 365 (旧Office 365) との連携容易で、業務アプリ開発基盤として、また実行プラットフォームとして高い利便性発揮します。

特に既存マイクロソフト環境を活かしつつクラウド化を進めたい企業や、エンタープライズ向けの堅牢システム構築したい場合最適選択肢となるでしょう。

関連サービス: Microsoft Azure with KDDI

5-3. Google Cloud

Google Cloud は、Google が提供するサービスで、略称はGCPです。Google 検索やYouTubeといった世界中利用されているGoogle 自身サービスで培われたインフラ技術基盤となっています。特に、データ分析機械学習、AIといった最先端技術に強みを持っており、これらの分野サービス開発業務効率化目指企業に適しています。

また、オープンソース技術積極的採用している点も特徴で、Google Kubernetes Engine (GKE) など、コンテナ技術活用した開発環境充実しています。ビッグデータ処理や、グローバル規模でのデータ活用検討している企業にとって、Google Cloud は非常魅力的選択肢の一つです。

関連サービス: Google Cloud

6.企業でのパブリッククラウド活用事例

パブリッククラウドは、企業競争力を高める上で不可欠なITインフラとなっており、多様業界導入が進んでいます。ここでは、各企業パブリッククラウド活用した事例紹介し、それぞれの成功要因について解説します。

6-1. 製造業のコスト削減事例

大手製造業A社は、オンプレミス環境維持コストが高く、サーバー保守ハードウェア更新負担が大きいという課題を抱えていました。そこで、AWSへ基幹システム移行し、従量課金制必要な分だけ利用する仕組みを導入結果コスト大幅削減し、IT担当者運用負荷軽減しました。クラウド移行は、限られた予算効率的なIT環境整備したい企業にとって有効選択肢です。

6-2. 小売業のDX推進事例

グローバル展開する大手小売業B社は、グループ各社間データ連携時間がかかり、分析意思決定スピード課題でした。そこでAzureとDatabricksを導入し、Unity CatalogとLakehouse Federationを活用することで、グループ各社データ即時参照できる基盤刷新。これにより、データ連携リードタイム大幅短縮し、需要予測マーケティング精度強化し、在庫最適化販売機会損失防止実現しました。クラウド活用は、膨大データ迅速活用し、意思決定加速させることで、DX推進を大きく前進させる重要要素となっています。

6-3. 金融業のリスク対策事例

金融業C社は災害時業務継続目的クラウド型仮想デスクトップ導入しました。オンプレミス障害時でもクラウド経由業務継続可能とし、復旧時間大幅短縮。さらに、場所を問わず安全業務を行える環境整備し、緊急時でも顧客対応途切れさせない体制構築しました。クラウド冗長性分散性は、BCP対策において極めて有効であり、企業リスク管理強化する手段として注目されています。

7.パブリッククラウドを導入する際の注意点

パブリッククラウド技術的魅力だけを見て安易導入を進めると、コスト超過セキュリティ上の問題など、予期せぬ課題直面しかねません。ここでは、失敗を避けるために注意すべき3つのポイント解説します。

7-1. 導入目的と利用範囲を明確にする

パブリッククラウド導入成功は、目的利用範囲明確化から始まります。なぜ導入するのか、どの業務移行するのかを具体的定義しましょう。例えば「運用コスト削減」や「新サービス迅速展開」といった目的設定すれば、自社目標達成に最も適したものを選びやすくなります。

次に、社内のどのシステム業務からクラウド化を進めるのか、その利用範囲を定めることも大切です。全システム一度移行するのではなく、情報共有ツールなど影響の小さい領域から段階的導入し、知見蓄積することでリスクを抑えられます。

7-2. セキュリティポリシーを事前に確認する

パブリッククラウド利用において、セキュリティ確保最重要課題の一つです。

クラウド事業者堅牢セキュリティ提供していますが、データアクセス管理設定など利用者側にも責任が伴います。導入前に、自社セキュリティポリシー業界ガイドライン準拠しているかを確認しましょう。

例えば、総務省ガイドライン参考に、データ保管場所国内か、どのような暗号化が施されるかといった点をチェックします。国や公的機関での採用実績も、サービス信頼性判断する有力指標です。

  • ※ 外部サイトに遷移します。

7-3. 運用後のコスト管理体制を整えておく

パブリッククラウド料金従量課金制主流柔軟性がある一方管理不足コストが膨らむリスクがあります。このため、導入前から運用後コスト管理体制計画しておくことが極めて重要です。

誰がどのリソースを、どれだけ使っているかを可視化し、定期的監視・レビューする仕組みを構築しましょう。多くのクラウドサービス提供しているコスト管理ツール活用し、予算超過時アラート設定不要リソース自動停止などの対策を講じることで、継続的コスト最適化可能です。

8.まとめ

パブリッククラウドは、複数契約者共有するマルチテナント型のサービスで、AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、Google Cloud が代表的です。これらは市場シェア大部分を占め、国内でも高い影響力を持っています。業界動向として、今後高成長が続き、データ分析やAI活用マルチクラウド戦略一環として導入が進むと見込まれます。クラウド導入は単なるIT施策ではなく、事業成長加速する戦略です。自社目的要件明確にし、最適クラウド活用検討しましょう。

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